D2Cアパレルブランドの成功事例17選！ECサイトを成功させる秘訣

1.アパレル業界でD2Cが注目される背景

競合他社がひしめくアパレル業界では、自由度の高いブランディング戦略で顧客のファン化を狙える、D2Cビジネスモデルが注目されています。

1-1. 顧客ニーズに合った商品を提供できる

D2Cでは、商品の企画・製造からECサイトでの販売、配送に至るまでを仲介業者を介さず自社で全て行うため、消費者のニーズを取り入れやすくなっています。

仲介業者を介さないことから、顧客に関する属性情報・興味関心・ECサイトでの購買行動などを自社で収集し、施策に活かすことが可能です。

分析データに基づいて、競合にはないオリジナリティや強みのある商品を企画・販売することで、マーケットシェアの拡大に繋げられます。

1-2. ブランドの世界観が伝わりやすい

ECサイトを自社で構築・運用するD2Cでは、サイトのデザインやコンテンツを自由に決められるため、ブランドの世界観を顧客に伝えやすいのがメリットです。

トップビジュアル・ブランドのロゴ・トンマナ・キャッチコピーなどの視覚的な要素でブランドの世界観を体現することで、顧客にファーストインプレッションを強く与えられるようになります。

1-3. 顧客のファン化を狙いやすい

自社ブランドの世界観をさまざまな販売チャネルで体現し、顧客に共感させることで、ブランド独自の価値を求めて商品を購入するファンの増加に繋がります。

ECサイト・SNS・LPなどで、ブランドの誕生秘話・開発ストーリー・商品へのこだわりなどを発信することで、自社ブランドに愛着を持ってくれる顧客が生まれやすくなります。

顧客の状態に合わせて最適なアプローチを行うことで、顧客満足度や顧客ロイヤリティが高まり、リピートの獲得を狙うことも可能です。

1-4. 収益性が高い

仲介業者を介さず、顧客にダイレクトで商品を販売できるD2Cは、収益性が高いビジネスモデルです。

中間マージンが発生しないためコスト削減に繋がり、その分、商品の販売価格を抑えられるメリットもあります。

また、自社ECサイトを構築した後のランニングコストも、長期的に見ればAmazonや楽天市場などのECモールより安くなります。

D2Cの基本やアパレルECについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

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2. D2Cアパレルブランドの成功事例17選

2-1. 17kg（イチナナキログラム）

「17kg」は、10代・20代の女子から絶大な人気を誇る、プチプラ韓国レディースファッションブランドです。

Instagramを軸としたブランディングをいち早く取り入れたアパレルブランドであり、これまで10店舗以上のアカウントを立ち上げ、施策の試行錯誤を繰り返してきました。

多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーを起用したマーケティングを継続した結果、公式アカウントのフォロワー数はどんどん伸びていき、今では45万人を超えるほどブレイクしています。

17kgの商品ラインナップは、価格の安さとトレンド性の高いデザインを強みとしており、人気モデルによるコーディネート紹介などで、多くの若者の心を掴んだアパレルECの成功事例です。

2-2. FABRIC TOKYO（ファブリックトーキョー）

「FABRIC TOKYO」は、メンズ向けオーダーメイドスーツやビジネスウェアを展開するブランドです。

創業者がオーダーメイドスーツを初めて入手して感動した体験から誕生したブランドであり、実店舗での採寸とECサイトでの購入を組み合わせたビジネスモデルで、顧客単価が2倍になった成功事例があります。

FABRIC TOKYOが持つ顧客データでは「接客時間が短いほどリピーターに繋がりやすい」という傾向があり、店員主体の販売ではなく顧客がECサイトで主体的に購買できる取り組みを強化したことで、今や年商20億円を超えるD2Cアパレルブランドへと成長を遂げています。

2-3. RANDEBOO（ランデブー）

「RANDEBOO」は、モデルのSEIKAさんがパートナーと共に立ち上げたブランドです。

「恋人との待ち合わせ」という意味が込められたブランドであり、「待ち合わせの相手がドキッとするような大人な自分」という世界観を表現したデザインで多くの若者の心を掴んでいます。

フォロワー数17万人を超えるInstagramでは、SEIKAさん自身が商品を着用することでファンの興味を引いており、さらにシーズンに合わせて画像のトーンやフィルターを変えるなどの工夫でブランドの世界観を体現しています。

2-4.COHINA（コヒナ）

「COHINA」は、小柄な女性に向けたアパレル商品をD2Cで展開するブランドです。

ブランドの立ち上げに携わった田中絢子さんと清水葵さんは、それぞれ低身長で洋服選びに悩んでいた背景がありました。そこで、ターゲットを155cm以下に設定したブランドコンセプトに固めることで、同じ悩みを持つユーザーの囲い込みに成功しています。

インスタライブで商品紹介やコーディネートなどを毎日発信し、顧客の疑問や悩みに答え続けた結果、Instagramアカウントのフォロワー数は23万人を突破、月商は1億円を超えるブランドに成長した成功事例です。

2-5. ALL YOURS（オールユアーズ）

「ALL YOURS」は、2015年にクラウドファンディングサービスのMakuakeでプロジェクトをスタートさせたD2Cアパレルブランドです。

着る人のライフスタイルを中心に考えた服づくりをコンセプトとしており、着心地を徹底的に追求したブランドを確立させています。

ECサイトから申込できる「ご自宅お試し制度」は、気になる商品を購入前に自宅で試着できる特徴的なサービスです。各種SNSでの情報発信や、ZOOMを活用したオンライン接客などを積極的に行い、直営店から離れた顧客へアプローチし続けています。

2-6. pairmanon（ペアマノン）

「pairmanon」は、「家族みんなでリンクコーデを楽しめるプチプラ子供服」をコンセプトとしたD2Cアパレルブランドです。

ECサイトで蓄積したデータ分析に基づき、小ロットで確実に売り切れる在庫管理を徹底し、機会損失を予防しています。

ブランドの立ち上げ当初は、最小限のスタッフ数・質素なオフィス・定型業務の自動化で無駄なコストを抑え、商品の低価格販売を実現させました。その結果、設立3年で月商は1.5億円を突破し、ビジネス規模の組織の拡大にも成功させています。

2-7. LANTINAM（ランティナム）

「AnyMind Group」からリリースされた「LANTINAM」は、元乃木坂46で女優・モデル・タレントとマルチに活動する松村沙友理さんが手掛けるD2Cアパレルブランドです。

Bloom Whenever（どんな瞬間でもその魅力を咲かせる、目が離せない存在）をブランドコンセプトに掲げています。とある1日の時間軸と紐付けたストーリーに沿って、具体的な着用シーンをイメージさせるブランディングが特徴的です。

スタイルアップを叶えるアイテムを松村沙友理さんが実際に着用し、Instagramでクリエイティブに発信することで、ブランドの世界観に共感するファンの獲得に繋げています。

2-8. Ameri VINTAGE（アメリヴィンテージ）

ファッションブロガーの黒石奈央子さんが立ち上げた「Ameri VINTAGE」は、古くて価値のある年代物と最新の流行を融合したアパレル商品を展開するD2Cブランドです。

ジャンルと固定しないデザインと手頃な価格帯が特徴的で、黒石さん自身がブログやInstagramで商品の魅力を積極的に発信しています。

特にSNSマーケティングに力を入れており、海外スナップを模して撮影された写真のクオリティが高く、洗練された世界観を表現しています。ECサイトでは、売れ筋商品であっても再販をしない一貫した販売戦略で、ブランドの価値を高めることに成功しています。

2-9. 土屋鞄製造所

「土屋鞄製造所」は、創業者の熟練職人が手掛けるレザーの鞄・財布・ランドセルなどを販売する、D2Cアパレルブランドです。

1965年に創業して以来、半世紀にわたって実績を積み重ねてきた老舗ブランドであり、品質にこだわり抜いた手作りの高級ランドセルが世間で評判を呼びました。

EC事業は2000年代から展開しており、世界的なECプラットフォームのShopifyを導入することで、商品の企画・製造・販売・配送までのプロセスの改善に成功しています。

2-10. Lil Ambition（リル アンビション）

「Lil Ambition」は、ライブコマーサーとしてZ世代から絶大な人気を誇る牛江桃子さん（以下ももちさん）がプロデュースするD2Cアパレルブランドで、ECコンサルティングやインフルエンサーマーケティングで豊富な実績を持つAnyMind Groupによってリリースされました。

ライブコマースの強みを全面に押したブランドであり、InstagramやYouTubeでのライブ配信を通じて、ファンの声を反映した商品開発に取り組んでいます。

ブランドローンチの際に行われたももちさんとブランドアンバサダー「Lil Press」によるインスタライブでは、同時視聴者数が約1,300人を記録するほどの注目を浴びました。

ローンチ前には約1,000名のユーザーがECサイトを来訪しており、販売開始後、わずか15分でウェア全商品を完売させた実績のあるブランドです。

2-11. anuans（アニュアンス）

国内ファッションブランドのD2C市場をリードする株式会社DOTONEがリリースした「anuans」は、Instagramでフォロワー数25万人を超えるインフルエンサーの中村麻美さんが、クリエイティブディレクターを手掛けるブランドです。

「しなやかさを持ちつつも凛とした芯の強さ」「自分を大切にできる女性であるために」というブランドコンセプトからは、中村麻美がこだわる世界観を感じられます。

2021年1月20日にECサイトがオープンした際、初日で9,200万円を売り上げ、国内過去最高の記録を打ち立てました。その後、実店舗も東京・大阪などに出店しており、オンライン・オフラインで顧客との接点を大切にしながら、事業規模を拡大させた人気のアパレルブランドです。

2-12. kay me（ケイミー）

「kay me」は、自宅の洗濯機で洗えるストレッチ生地のスーツやワンピースなどを展開するブランドです。

「働く女性が、エレガントなスタイルを叶えつつ楽でいられる服」をコンセプトとしており、商品の9割が熟練の職人によって作られています。

30万円分の商品を購入前に自宅で試着できる「試着便サービス」は、実店舗に足を運ぶ時間のない女性から支持されており、顧客ニーズに合わせた販売戦略で高水準のリピート率を維持し続けています。

2-13. SOÉJU（ソ－ジュ）

国内ファッションブランドのD2C市場をリードする株式会社DOTONEがリリースした「anuans」は、Instagramでフォロワー数25万人を超えるインフルエンサーの中村麻美さんが、クリエイティブディレクターを手掛けるブランドです。

「しなやかさを持ちつつも凛とした芯の強さ」「自分を大切にできる女性であるために」というブランドコンセプトからは、中村麻美がこだわる世界観を感じられます。

2021年1月20日にECサイトがオープンした際、初日で9,200万円を売り上げ、国内過去最高の記録を打ち立てました。その後、実店舗も東京・大阪などに出店しており、オンライン・オフラインで顧客との接点を大切にしながら、事業規模を拡大させた人気のアパレルブランドです。

2-14. HushTug（ハッシュタグ）

モンゴルレザーのバッグや小物を提供している「HushTug」は、2019年4月にECサイトでの販売を開始し、2021年11月までに月商3000万円まで成長したブランドです。

創業者の「モンゴルで世界に通用するブランドを創りたい」という想いから誕生したブランドであり、モンゴルが抱える貧困問題の解決に取り組んでいます。

敢えてシンプルなデザイン設計された商品は、「お客様自身でレザーの魅力を最大限引き出してほしい」という想いが込められており、長く愛着を持てるのが人気の秘密です。

2-15. 10YC（テンワイシー）

「10年着続けたいと思える服を」というコンセプトに掲げるD2Cアパレルブランドの「10YC」は、商品をただ売るだけではなく、購入後の満足度を高める「モノ消費」を考えた商品開発を行っています。

商品の開発ストーリーを発信することでブランドの世界観を体現しており、インスタライブでは商品を長く着続けられる取り扱い方や、製造工場との付き合いなどの興味深い情報を発信しています。

在庫を置かない実店舗では、商品を試着する顧客と店員とのコミュニケーションを大切にしており、ECサイトでの購買に繋げる取り組みに注力しているブランドです。

2-16. louren（ローレン）

Instagram発祥の「louren」は、2018年に人気インスタグラマーの佐藤涼実さんが立ち上げたD2Cアパレルブランドです。

「大人のフレンチベーシックスタイル」というブランドコンセプトのもと、年代によって選ばれがちな商品の縛りをなくし、幅広いターゲットを対象とした商品開発が行われています。

ECサイトでのみ販売しているブランドであるため、Instagramを通じて顧客との接点を作り、DMやコメントで積極的にコミュニケーションを図っています。

また、パーソナライズな接客を実現するために、高機能なチャットツールをECサイトに導入し、カスタマーサポートの品質向上にも注力しているブランドです。

2-17. Dear Sisterhood（ディアシスターフッド）

「Dear Sisterhood」は、Zipperの元人気モデルで、SNS総フォロワー数85万人を超える瀬戸あゆみさんによってリリースされた、D2Cアパレルブランドです。

「女の子だったあなたのお姉さんのような存在」をコンセプトにしており、大人になっても好きなものを好きでいてほしいという想いが込められています。

SNSを通じてブランドと顧客の繋がりを強化しており、さらに世界観に興味を持ったファン同士がリアルに繋がれる「SISTERS」というコミュニティも運営しています。

オンライン・オフラインを融合させた特別な顧客体験の提供で、ブランドの価値を高めることに成功した事例です。

3. D2CアパレルブランドのECサイトを成功させる秘訣

D2CアパレルブランドのECサイトを成功させるには、競合ブランドとの差別化を図り、ブランドのファンを創出するさまざまな施策が必要になります。

3-1. ペルソナを設定したマーケティング

ペルソナとは、自社商品・サービスの理想的な顧客像のことであり、実在する人間に限りなく近い形で設定します。

顧客の住所・年齢・性別・職業・世帯収入・趣味嗜好などの属性情報を細かく設定し、ペルソナの生活シーンにおいて、どのような商品が求められるのかを具体化します。

ペルソナから顧客ニーズを導き出した後、そのニーズを満たす商品を企画し、顧客一人ひとりに最適なマーケティングで販売することが、ECサイトの売上アップに重要です。
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3-2. ブランディングによる差別化

数多の競合ブランドが新規顧客を取り合うアパレル業界では、ブランドの世界観を体現し、競合との差別化を図ることが重要です。

ブランドの世界観に共感した顧客は、商品以外の部分に価値を見い出して購買しやすい傾向にあるため、リピーター獲得からファン化に繋げやすくなります。

具体的には、ブランドの世界観・ロゴ・開発ストーリー・価格帯・ECサイトのトンマナ・広告のデザインなどが、競合ブランドと差別化を図れる要素です。

ECサイトだけではなく、SNS・広告・LPなどの販売チャネルで世界観を統一し、どの販路からでもブランドのイメージを顧客に印象付けられるようにしましょう。

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3-3. SNSの活用

Instagram・Twitter・LINEなど、膨大なアクティブユーザー数を抱えるSNSでのマーケティングは、非常に費用対効果に優れています。

特にアパレルECは、商品の魅力を視覚的に訴求できるInstagramと相性が良く、自社公式アカウントを通じたクリエイティブな配信で認知拡大やECサイトへの遷移を狙えます。

ECサイト以外で顧客との接点を作れる場所にもなるため、投稿への返信・シェア・DM・メンション・ライブ配信などを通じて、顧客と積極的にコミュニケーションを図りましょう。

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3-4. インフルエンサーマーケティングの活用

インフルエンサーマーケティングとは、SNSで多くのフォロワーを持つインフルエンサーに自社ブランド・商品を紹介してもらうマーケティング手法です。

アパレルECでは、インフルエンサーに自社商品を着用した写真を投稿してもらう、ライブ配信で商品を紹介しながら顧客の疑問・悩みに答えるなどの施策が効果的です。

消費者目線で商品の魅力や活用シーンを発信してもらえるため、広告よりも抵抗なく受け入れられ、ECサイトへ遷移させやすいのもメリットです。

また、インフルエンサーのファンを狙った明確なターゲティングにより、特定層の顧客ニーズを満たしやすい側面もあります。

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3-5. 顧客体験（CX）の向上

仲介業者を介さず商品をダイレクトに提供できるD2Cでは、顧客に最適なアプローチで顧客体験を向上させられます。

例えば、実店舗とECサイトの両方を運営している場合、実店舗で気になった商品を試着した後、ECサイト経由で購入してもらう取り組みが可能です。

顧客が欲しい商品をすぐに購入できるように、さまざまな販売チャネルを統合し、チャネルを横断したシームレスな購買体験を提供するオムニチャネル化も、ECサイトの売上アップに重要な取り組みとなります。

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4. D2CアパレルブランドのECサイト運用をAnyMindが支援します！

D2Cアパレルブランドを展開する際は、他社にはないブランドの世界観や強みを確立させ、パーソナライズ化された施策で自社ECサイトの流入増加・売上拡大を狙いましょう。

アパレルECで相性の良いInstagramでの情報発信や顧客とのコミュニケーション、インフルエンサーマーケティングなども、ECサイトの成長において重要な施策となります。

「AnyMind Group」では、D2CアパレルブランドのECサイトの構築・戦略立案・SNSアカウントの運用・インフルエンサーマーケティング・広告運用などをトータルサポートしています。

自社ブランドの強みを最大限活かせる販売手法をお探しの方は、お気軽に「AnyMind Group」までご相談ください。