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越境ECとは?出店に必要な準備や成功に繋げるポイントを紹介

越境ECの展開を考えているEC事業主様に向けて、出店に必要な準備や成功に繋げるポイントをご紹介します。併せて、越境ECのメリット・デメリットや、中国EC・韓国ECの特徴なども分かりやすく解説します。

海外の消費者に向けてオンラインで商品を販売する越境ECの展開を考えたとき、出店にどのような準備が必要になるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

越境ECを展開する際は、各国の輸出入規制に沿った商品を準備し、複数の出店方法から自社ビジネスに適した方法を選ばなければなりません。国外での流通を伴うことから、必要な知識を得ておかなければさまざまな弊害が生じる可能性があります。

この記事では、越境ECの出店に必要な準備や成功に繋がるポイントを詳しく紹介していきます。

この記事でわかること
・越境ECを展開するメリット・デメリット
・越境ECの出店に必要な準備
・越境ECを成功させるポイント

こんな方におすすめ
・越境ECを展開したいが自社にノウハウがない
・越境ECで効果的なマーケティング施策を知りたい
・越境ECをスムーズに展開できる方法を知りたい

1. 越境ECとは

越境ECとは、国境を越えて商品・サービスを販売するECサイトを指します。

現在、北米や中国・東南アジアでも広く普及している市場であり、越境ECが成功すればビジネスの幅が大きく広がり、売上アップと新規顧客獲得につながります。

1-1. 越境ECの市場規模

近年、世界的にインターネットショッピングの利用が増え、国内に居ながらも海外の商品を容易に購入できるようになりました。

参照元

経済産業省が公表した「令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、世界の越境EC市場は、2020年は約9,123億USドルですが、2027年には4兆8,561億USドルに達する見込みです。

この期間の年平均成長率は約27%となり、越境ECの将来的なポテンシャルは高いと言えるでしょう。

欧米では着物などの日本の伝統的な民芸品が好まれる傾向にあり、中国では日本の家電製品や衛生用品がよく買われています。また、アジア圏でもサブカルチャーや高品質な日本製商品に対する人気から、越境ECのニーズが高まっており、今後、他の国や地域でも越境ECの需要が高まると予想されます。

1-2. 越境ECが注目されている背景

越境ECが注目される背景には、企業側とユーザー側の双方に理由があります。

まず、企業側の理由としては、新規顧客開拓で大きな市場があることが挙げられます。日本で一定の認知度や流通量を持つ企業は、競争が激化している国内市場よりも、他の市場で新規顧客を開拓することが必要です。

越境ECは市場規模が大きく、着実に成長しています。また、販路の拡大につながるだけでなく、店舗を必要としないECサイトはコスト削減にもつながるでしょう。

ユーザーにとっても、自国では手に入らない商品を購入できる、メイド・イン・ジャパンの商品など信頼性の高い商品を手軽に購入できるなどのメリットがあります。

2. 越境ECを展開するメリット・デメリット

越境ECには大きなメリットがある反面、デメリットもあります。越境ECを成功させるためには、その両方を理解した上でビジネスを組み立てる必要があるでしょう。

2-1. メリット

注目したいメリットの一つは、日本国外へのビジネスを拡大しやすいことです。世界中の消費者を相手にするため、当然市場規模は大きく、その規模は年々拡大し続けています。

また、海外の消費者は日本の消費者よりもECサイトの利用頻度が高く、消費額も大きい傾向があります。これは、新規顧客の獲得や、幅広いターゲットに商品を販売するのに適しています。

例えば、中国の人口は日本の約10倍であり、越境ECを考える上では十分な市場です。また、日本と中国の物理的な距離も近く、ビジネスがしやすい環境でもあります。

世界には、中国の他にも魅力的なマーケットが多く存在しています。現在、国内市場では、類似商品との差別化、コスト競争が激化している状況です。

しかし、越境ECでは、商品の開発ストーリーや歴史、「日本ブランド」をアピールし、高品質や高価格帯の商品をブランド化することが可能です。

2-2. デメリット

越境ECのデメリットとして、輸送コストが高いことが挙げられます。

一般的に越境ECは、日本から海外への輸送が国内輸送よりも割高になるため、国内輸送よりも割高になります。

また、通販に欠かせない現地の物流や配送の問題、国境を越える際の関税など国際輸送の知識、対象国の法律知識なども必要になってきます。

これらの問題を対策する必要があるため、越境ECサイトの構築は複雑で時間がかかり、高度な専門知識が必要とされるのです。

税関の法律で輸出入が禁止されている商品もあります。例えば、中国では中古衣料品の輸入が禁止されており、中古機器などの輸入には現地での確認が必要な規制があります。

なお、許可された輸出入品リストは、各国の税関のホームページで確認することができます。越境ECで取り扱う商品が、販売する国で輸出入が禁止されていないか、事前に確認しておきましょう。

3. 海外の主要な越境ECの特徴

ここでは、主な国際越境ECの特徴を紹介します。

特に、中国と韓国の越境ECには注目すべき特徴がいくつかあり、それらを正しく理解することで、越境ECビジネスに参入する際の正しいアプローチを見つけることができるでしょう。

3-1. 中国越境EC

中国の越境EC人口は年々増加しており、日本国内のインターネットユーザーと比べても圧倒的な人口差があります。

中国の越境EC市場では、アパレル商品、化粧品、食品、ベビー用品がよく売れています。これは、ECユーザーに女性が多く、海外の高品質な製品に対する需要が大きいことが要因です。

また、訪日して商品を購入したユーザーが帰国後にリピート購入するケースも多く、アパレル、美容、健康といったカテゴリーでは、中国での越境ECはECサイト運営者にとって有効な売上拡大手段となっています。

3-2. 韓国越境EC

韓国では、自社ECサイトの認知度が高く、主流となっています。

韓国の自社ECサイトでは、特定のジャンルに特化した商品を販売しているサイトが多い傾向にあります。

ECモールのように、商品の量を増やすのではなく、自社ECサイトのコンセプトを設定し、それに合った商品を選定する必要があります。 また、自社ECサイトが乱立しているため、他のサイトに顧客が流出しないように、ポイントや会員制度などで囲い込みを行っていることが多いです。

4. 越境ECの出店に必要な準備

ここでは、越境ECを展開するためのステップを紹介します。

4-1. 商品の準備

最初のステップは、商品を準備することです。十分な在庫を確保すると同時に、その商品が現地の法律でどのように扱われるかを確認しましょう。

商品によっては、輸出規制の対象となる場合もあるため注意してください。

たとえば、ワシントン条約に違反する商品、自動車の車体、航空法で禁止されている危険物、軍事目的に使用できる商品や武器、人種・民族・性別差別につながる内容の商品などは、発送できない品目として指定されています。

越境ECを始める前に、発送できない商品に該当しないかどうかご確認ください。

4-2. ターゲットの設定

販売する商品が決まったあとは、ターゲットとなる市場を検討しましょう。

ターゲットが不明確であると販売促進方法が定まらず、自社商品を購入してもらいたい消費者の目に留まらない可能性があります。

また、国によって購入の仕方が異なるので、現地の情報を事前に調べておくことも必要です。

例えば、中国ではGoogleなどの検索エンジンが使えないため、広告を積極的に活用するなど、他の手段を柔軟に検討することが必要となるでしょう。

4-3. 出店方法の決定

最後に、4種類の出店方法から自社ビジネスにより適したものを選択しましょう。

自社運営型

自社運営型とは、自社でECサイトを構築し、海外のお客様に商品を販売する方法です。

海外サーバーと独自ドメインを用意することで、相手国の主要言語を使用したサイトでユーザーに商品を販売することができます。

海外ECモール出店型

各国に存在する大型の越境ECモールに出店することも可能です。

事業規模がそれほど大きくないのであれば、海外ECモールでの出店を考えてみましょう。

保税区型

中国越境ECの展開は、保税区型で行うのが一般的です。

保税地域に指定された倉庫に商品を発送し、注文を受けたらその倉庫から商品を配送します。保税区とは、関税の徴収が一時的に留保されている商品を保管するための倉庫がある地域のことです。購入した国から商品を発送できるため、納期を短縮できるメリットがあります。

代行販売型

代理店型越境ECとは、海外のお客様に代わって販売する会社が商品を購入する方法です。商品は代理店を経由して海外のお客様に送られます。

越境ECサイトの開発や海外モールへの出店が不要な反面、代理店がお客様への販売に手数料や送料を上乗せするため、商品価格が高くなるのが難点です。

また、お客様と接するのが代理店であるため、お客様情報を入手しにくいというデメリットもあります。

5. 越境ECをはじめる際の注意点

越境ECを始めるには、輸入規制や海外とどのような取引を行うかなど、検討すべき事項が多くあります。

越境ECは海外との商品の輸出入が発生するため、商品によっては関税の規制があります。国内配送に比べて送料が高くなる点も覚えておきましょう。また、異なる通貨で取引されるため、為替変動によって売上に影響が出ることも想定されます。

越境ECでのおすすめの商材は、販売先の国や地域によって異なるため、事前の市場調査は欠かせません。日本でないと入手しづらい商材や日本製の商材の販売は、販売戦略における強みとなることが多くあります。つまり、既に現地で普及している商材や消費者ニーズから外れた商材は、越境ECには適していません。

これらを考慮した上で、事業計画を立てるようにしましょう。

6. 越境ECを成功させるポイント

ここからは、越境ECを成功させる7つのポイントを詳しく解説します。

6-1. 現地の消費者ニーズを調査する

同じ年齢・同じような収入・家族構成・趣味を持つ消費者でも、国によってニーズは異なります。

越境ECの販売対象となる国や地域に本当に需要があるのかを調査し、競争力をつけてから準備を進めるのが無難でしょう。

また、時期によってその国ならではのキャンペーンやセールが行われることもあるので、販売する国の情報を常にチェックしておくことが大切です。

6-2. 越境ECサイトを多言語化する

自社で越境ECサイトを構築する場合、多言語化は必須です。

多言語化するためには、各言語を話せる人材を確保することも一つの方法ですが、それにはコストがかかります。

多言語化に対応した越境ECのプラットフォームやツールもあるため、自社の課題を解決できるものを選びましょう。

6-3. カスタマーサービスを充実させる

ECサイトの訪問者や商品を購入した顧客から質問やクレームがあった場合、カスタマーサービスが迅速かつ丁寧に対応することが、ECサイトの評判を高めることになります。

逆に、どんなに低価格で高品質な商品を販売しても、カスタマーサポートの対応が悪ければ、お客様の購買意欲をそぐことになります。

6-4. 物流体制の整備

物流の問題は国内発送でも起こり得ますが、海外発送の場合は納期が長くなるため、さらにリスクが高まります。

常に商品の流れを把握し、トラブルが発生した場合は速やかに原因を特定し、適切な対処ができるような物流体制を構築することが重要です。

6-5. 自社商材と相性の良いECカートを選ぶ

自社でECサイトをゼロから構築する場合、多大な開発費用と人的リソースが必要となります。

そのような負担を避けるためにも、カートシステムを利用したECサイト構築を検討すべきです。

商品の在庫管理、顧客情報の管理、集客に必要な広告やクーポンの調整など、必要な機能はカートシステムで提供されます。

越境ECに特化したカートシステムであれば、管理画面の多言語化や各国の主要な決済方法、サーバー構築などにスムーズに対応できます。

6-7. SNSでのプロモーション

越境ECのプロモーションには、SNSの活用が非常に効果的です。

世界中の消費者が集まるSNSで、見込み客を狙ったフォローキャンペーンや、クリエイティブなコンテンツの配信を定期的に行うことで、認知度向上や売上アップにつながります。

適切なターゲティングを行えば、低コストで効果の高い広告媒体となることでしょう。

6-7. 越境ECにノウハウを持つEC運営代行会社に依頼する

EC運営には、サイト制作・広告・SNS運用・サイト更新・在庫管理などの幅広いスキルや知識が必要であり、自社で行うには人的リソースと多大なコストが必要になります。

そのため、EC運営をアウトソーシングすることで、プロフェッショナルなレベルで業務を処理し、自社の業務に集中できるようになるでしょう。

7. 越境ECサイトの構築・運用はAnyMindにお任せください!

越境ECとは、国境を越えて商品・サービスを販売するECサイトであり、現在、中国を中心に急成長しています。

越境ECを成功させることでビジネスの幅が大きく広がり、売上拡大や新規顧客獲得につながることでしょう。

ただし、市場調査や法律規制など、乗り越えなければならないハードルが多いのも事実です。

AnyMind Group」では、越境ECの展開を戦略立案から運用、各種レポーティングに至るまで包括的にサポートしています。

自社での対応が難しい場合には、各国ローカルのECモールの知見を豊富に持つ「AnyMind Group」に、ぜひお気軽にご相談ください。

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