2021年もまもなく終わろうとしていますが、今回はAnyMind Groupの1年がどのようなものだったのか、ハイライトを振り返っていきたいと思います。そして、その前にAnyMind Groupの創業からの沿革まで立ち戻ってみたいと思います。
2016年4月、大きな野望を抱く2人の日本人が、シンガポールのわずか10平米のオフィスでAnyMindを創業しました。
そしてわずかな期間で、13市場・17拠点に900人以上のメンバーを抱えるまでに急成長。6社の企業がグループに加わり、現在に至るまで、提供サービスを拡大しながら、各市場で存在感を強めています。
当初はマーケティング分野から事業をスタートしたAnyMindですが、現在では「次世代のコマースインフラ」として様々な事業を展開し、時代の変化に合わせて進化を続けています。
2020年は、クラウドものづくりプラットフォーム「AnyFactory」や、ECサイト構築・販売の全体支援サービス「AnyShop」をローンチし、コマース領域の事業を展開し始めた年でした。
また、オリジナルブランドの立ち上げ・展開の際にかかる費用を含む全工程を支援する、インフルエンサー向けD2Cインキュベーション事業「AnyMind D2C for Influencers」の提供を開始しました。
そして、2021年には国内・海外においてEC・D2C展開をしたい企業向けに、1カ国50万円〜のサブスクリプション型料金モデルで包括的なEC展開を支援するサービス「E-commerce-as-a-service」を提供開始。D2Cビジネスを展開するインフルエンサーや企業向けに、物流管理プラットフォーム「AnyLogi」をローンチしました。(後ほど各プラットフォームについては掘り下げていきます。)
2022年は、「次世代のコマースインフラ」として、アジア各市場から世界に向けて、より大きなインパクトを与えていくべく、新たなプラットフォームやプロダクトの提供を行っていきます。2022年はよりエキサイティングな1年になると確信しています。今後の展開にご期待ください!
そしてここからは、AnyMindにとって2021年がどんな1年間だったのかをハイライトとともに振り返ってご紹介していきます。
2021年の受賞歴
2021年、AnyMindではそれぞれのプラットフォームの改良・昨日追加を行っており、企業及び提供プロダクトに関して、数々の表彰をいただきました。
今日本で最も勢いのあるスタートアップ10社が選ばれるLinkedInによるランキング「LinkedIn Top Startups(トップスタートアップ) 2021で8位にランクインしたほか、Wantedlyが発表した「Wantedly Best Teams 2021 総合賞」において、約41,000社の中から上位100社に選出され、TOP3の企業に贈られる「BRONZE賞」を受賞しました。
上記以外にも、CEO十河が、Forbes JAPANの「日本の起業家ランキング2022」において”日本の起業家TOP9″に選出。2020、2021と2年連続でTOP20に選出いただき、今回で3年連続での表彰となりましたが、TOP10入りは初となりました。
また、グローバルのマーケティングメディア「The Drum」「The Drum Awards for Digital Advertising APAC 2021(The Drum Awards 〜デジタルマーケティングAPAC 2021〜)」において、インフルエンサーマーケティングプラットフォーム「AnyTag」が「Game-Changing Advertising Technology」の大賞を受賞したほか、メディア・ECグロースプラットフォーム「AnyManager」も、「Best Overall Technology for Programmatic Trading 」の最終選考にノミネートされました。
そして、「AnyManager」がGoogle Certified Publishing Partner(GCPP|サイト運営者向けGoogle認定パートナー)の中から年間数社のみが表彰される「The Innovation Award」を受賞。この1年で発表したアプリ解析、ノーコードWeb Storiesジェネレーター、SNSアナリティクスなどの新機能をはじめとして、パブリッシャーの成長を多角的にサポートする高性能なプロダクトであるという高い評価を受けました。
そして最後に、世界最大の起業家支援ネットワーク「Endeavor」より、日本人起業家としては10社目となるエンデバー・アントレプレナーに選出されました。世界各地の地域選抜を勝ち抜いてきた起業家から厳しい選考を経て、世界で最も有望な企業だけが参加できるもので、AnyMindは世界1,391社(2021年10月時点)のうちの1社となりました。
プラットフォームの展開
まずは展開しているプラットフォームのご紹介をしていきます。
- AnyFactory – アジア各国の200を超える生産工場をネットワーク化し、ニーズに合わせた最適な工場のマッチングによる商品生産を実現するクラウドものづくりプラットフォームを提供。
- AnyShop – 自社ECサイト構築・運用、越境展開を含めた各国ローカルのECモール運用、決済サービスとの統合など、ニーズに合わせたソリューションを提供。
- 【2021年に提供開始】 AnyLogi – 物流管理プラットフォームを活用して、出荷・配送・入庫・保管・商品の一括管理機能を提供。
- AnyTag – インフルエンサーマーケティングとSNSアナリティクスのためのプラットフォーム
- AnyCreator – インフルエンサー向けのクリエイター育成プラットフォームで、ソーシャルメディアの分析結果の閲覧やインフルエンサーマーケティングキャンペーンへの参加などが可能です。
- AnyManager – Webサイト、アプリ、Eコマースの価値を最大化するオールインワンプラットフォーム
- AnyDigital – ウェブ、モバイルアプリ、DOOH広告を含むデジタルマーケティングのためのプラットフォーム
2020年は、上記のプラットフォームに「AnyLogi」を加え、コマース領域の支援機能をさらに進化させました。
AnyLogiは、D2Cビジネスを展開するインフルエンサーなどの個人や企業向けに、日本国内及び海外のEC展開・物流における受注・在庫・配送管理などの工程を一括管理可能にする物流管理プラットフォームです。AnyLogiはShopifyや楽天市場とも連携しており、今後もグローバルでさらなる販売チャネルとの連携を予定しています。
そして、「AnyFactory」では新機能として、150種以上のアイテムカタログから独自のデザインを作成・追加できる「カスタムデザイン」を提供開始しました。また、アパレル生産工程におけるアイテム一枚ごとのリアルタイムトラッキングを可能にする新機能 Supply Chain Unique トラッキングの実証実験も開始。生産領域においても、より踏み込んだ取り組みを開始しています。
また、インフルエンサーやクリエイターが自身のブランドやプロダクトを販売できるマーケットプレイス型EC「PopBox」をローンチ。現在は日本とタイで展開を行っていますが、近い将来、その他の市場・国でも展開を開始する予定です。今後、「AnyFactory」、「AnyShop」、「AnyLogi」などのプラットフォームを「PopBox」に接続し、商品の生産・ECサイト構築・販売までの工程をさらに簡略化していく予定です。
前述した通り、「AnyTag」が「The Drum Awards for Digital Advertising APAC 2021(The Drum Awards 〜デジタルマーケティングAPAC 2021〜)」において、「Game-Changing Advertising Technology」の大賞を受賞しました。
2021年初期より、AnyTagには、インフルエンサー検索機能、インサイト分析、自動レポーティング、キャンペーン管理など、さまざまな機能を実装していましたが、ブランドのマーケティング担当者がより効果的にSNS上におけるマーケティング活動ができるよう、企業・ブランドが持つYouTubeアカウントのより深いインサイトの分析を可能とする新たな機能を提供開始しました。
その後、ブランド・企業だけではなく、芸能事務所およびインフルエンサープロダクションなどに向けて「「類似インフルエンサー検索機能」や、「PR投稿実績特定機能」など、自然言語処理(NLP)を活用した新機能を実装しました。
「AnyManager」においては、App Developer向け機能やPWA(Progressive Web Apps)の実装、ノーコードWeb Storiesジェネレーター、SNSアナリティクスなどの新機能に加えて、Web PublisherがGoogleの検索ランキングに組み込まれているCore Web Vitalsの指標を「AnyManager」上で確認できるCWVアナリティクスの提供を開始しました。
D2C事業における動き
2021年は、インフルエンサーがプロデュースする多くのD2Cブランドを支援しました。日本やフィリピンをはじめ、インドネシア、ベトナム、台湾、タイ、シンガポールなど、各市場・国において様々なジャンルのインフルエンサーが自らのブランドをプロデュースし、オリジナルアイテムを販売しています。今後もインフルエンサーのビジネスの可能性の最大化に向けて支援を続けていきます。
インドネシアで人気のZ世代インフルエンサーグループ、現役中学生YouTuber、釣り系YouTuberから、インドネシア、フィリピン、日本の有名人、さらにはペット系インフルエンサーまで幅広いインフルエンサーがプロデュースするD2Cブランドを支援しており、展開するブランドはアパレルに限らず、香水、子供向け商品、カレンダー、プロテイン 、バスケ商品、コスメなど多岐にわたります。
その中でも、日本のライブコマーサーももち(牛江桃子)さんがプロデュースするD2Cアパレルブランド「Lil Ambition」は、販売開始後わずか15分で全てのアパレル商品が完売し、総額1,900万円の売上を達成。そしてアジアでは、台湾の2人組アーティスト「Marc and Mary」がプロデュースする日めくりカレンダーが、販売開始後1日足らずで売上400万円を突破しました。
また、世界最大級のガジェット・ブログ「GIZMODO」の日本版にあたるギズモード・ジャパン編集部と共同でガジェット専門ECショップ「ギズ屋台」をローンチしました。
また、国内・海外においてEC・D2C展開をしたい企業向けに、1カ国50万円〜のサブスクリプション型料金モデルで包括的な展開を支援するサービスも提供を開始。中国に本社を置く「Meross」は、AnyShop、AnyManager、AnyLogi、AnyTagなどのプラットフォームを利用して日本への本格参入を実現したD2Cブランドのひとつです。
その他主要ビジネスの動き
2021年1月、日本に拠点を置くENGAWAの株式を100%取得し、完全子会社化。ENGAWAは中華圏や東南アジアなどにおけるインフルエンサーマーケティングや越境ECを含めた物販領域や、日本で最も長い歴史を持つ英字メディア「Tokyo Weekender」を活用したヨーロッパ・北米・オーストラリアへの情報発信など、幅広い事業を展開しています。ENGAWAと連携することで、外国人インフルエンサーネットワーク・テクノロジー・プロダクトの強みをより活用した支援が可能となりました。
また私たちは、PlariTown、Bloom&Co、電通デジタルなど、外部の企業とも業務提携及び連携を進めており、それぞれのプラットフォームを活用したEC・D2C事業の支援機能も強化しています。
そして、日本国内最大級のマルチチャネルネットワークであり、クリエイターマネジメントやコンテンツマーケティング分野を牽引してきたUUUMとも業務提携しました。
そして、展開拠点・オフィスにも大きな変化がありました。
ベトナム・ホーチミンに新オフィスをオープン。元々あった市内2つのオフィスを統合しました。AnyMindのロゴをかたどったシーリングライトが設置されているなど、こだわりや想いが込められた内装に仕上がっています。
さらに日本においても、佐賀県嬉野市の老舗温泉旅館内にサテライトオフィスを開業しました。
2022年に向けて
AnyMind Groupは今後もプロダクトのアップデートや拡張をしていきながら、次世代のコマースインフラとして事業をさらに加速していきます。
今後もAnyMindのコーポレートサイトではプレスリリースやブログ記事など、多くのコンテンツを発信していきます。今後もぜひご注目ください!