EC物流は、通常の物流業務と比較するとSKUが多く小ロット、迅速な出荷スピードが求められる、個別対応が発生するなどの特徴があります。 下記で詳しく紹介していきます。
【特徴1】多SKU、小ロット、多配送先、高出荷スピード
SKU
ロット数
配送先数
出荷時間
EC物流(BtoC)
多
少
多
短
BtoB
少
大
少
長
ほとんどのEC事業者が物流業務を外注しており、物流管理を自社で行う必要がなくなったことによりSKU増加のハードルが下がり、さらに消費者の志向性も多様化していることから、SKUが増加してその分ロット数は比較的小さくなっています。
また購入者は企業ではなく消費者であるため、当たり前ですが配送先数は多くなります。
さらにAmazon/楽天などの物流サービスのレベルが非常に高くユーザーがそれに慣れているため、特に商品の当日出荷などのスピードについてもユーザーの期待値は高くなっています。出荷スピードが遅いだけで顧客満足度は下がってしまうため、自動化をはじめ業務効率化は必須となります。
【特徴2】同梱・ギフトラッピングなど個別対応の発生
D2Cブランドは特に商品購入者にブランドのファンとなりリピートしてもらうことが重要なため、体験価値を向上させるために様々な施策が打たれています。購買履歴や注文内容に応じたメッセージカードやノベルティの同梱を行うケースや、購入者がプレゼント用としてギフトラッピングを要望するケースも多く、EC物流ならではの特徴といえます。
【特徴3】ブランドストーリーを体現するオリジナル梱包資材
物流はD2Cブランドにとって唯一のオフライン顧客接点であり、商品を開封して箱から取り出す瞬間は最も商品への期待が高まる瞬間といえます。商品を包んでいる包装紙やテープにブランドのロゴやキャラクター、独自のテーマカラーを入れたり、商品を入れる箱自体もオリジナルで作成するブランドが増えてきています。
重要なのは「ブランドストーリーを体現している」という点で、例えば環境に配慮したサステナビリティを謳っているD2Cブランドは、カーボンフリーなエコ素材を原料として梱包資材を作成しています。
↑オリジナル梱包資材の写真
また、最近では下記理由から梱包資材にカーボンフリー素材を使用するブランドが増加しています。
- 世界的に消費者の環境意識が高まる中で、カーボンフットプリントを導入する企業/ブランドへの信頼感・好感度の向上が期待できる
- カーボンフットプリントに対応していない企業との差別化になる
実際に、約62%の消費者が持続可能な包装を使用しているブランドから購入する可能性が高いという調査結果も出ています。
“62% are more likely to purchase from brands using sustainable packaging”
【特徴4】返品対応の頻発
返品理由は状況によって様々ですが、EC物流は通常に比べ返品率が高く、特にアパレルでは必ず発生するため、スムーズに対応する体制を整えておく必要があります。出庫作業前ならシステム上でキャンセルできますが、出庫作業中・出荷後だと、商品返送依頼、返品商品の品質確認(再度販売可能か商品の状態を確認する)など通常のワークフローとは別に追加で作業が発生します。クレームに発展しブランド毀損にならないように丁寧な対応が求められ、返品作業用ワークフローのマニュアル化が必要です。
一緒に読まれているコンテンツ
EC物流代行とは?アウトソーシング前に押さえるべきポイントを徹底解説
Oct 5, 2021
フルフィルメントサービスとは?EC担当者は押さえたい業務内容・メリット・比較選定ポイント5つから成功事例まで
Oct 26, 2021
Richill | CX(体験価値)向上と20%のコスト削減を同時に実現!SNS上で物流に関する好反響も
Sep 8, 2021
CityCamp | 物流サービスを複数比較しAnyLogiに即決。優れた物流管理システムと伴走型CSの両立が大きな差別化ポイントに
Sep 22, 2021