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EC物流のクラウド型物流システム・サービスとは?押さるべきEC物流システムのポイントや導入メリット、選び方までご紹介

EC/D2C事業者におすすめの「クラウド型物流システム(EC物流システム)」と「EC物流の運用代行サービス」について、メリットや具体的な機能、適切なシステム・サービスの選び方まで解説します。

ECの拡大に伴って必ず起こることが物流の問題です。ECは一般消費者を対象としたBtoCモデルのため、商品数や配送先が多く、顧客対応や商品管理、荷造りなどに大きな手間がかかります。

そこで多くの企業が導入を検討するのが、顧客・商品の管理を行うシステムや物流業務の運用代行サービスです。システム、運用代行サービスともに便利で幅広く課題に対応してくれるものが次々と生まれています。特にクラウド型システムは、コストをおさえて導入できるため広く普及しています。

しかしサービスが多様化し選択肢が増えたため、自社に合ったシステムやサービスをどのように選べばいいかわからないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、EC業務に特化したクラウド型の物流システム・サービスの機能や選び方について解説していきます。


この記事でわかること
EC物流特化クラウド型物流システム・サービスの機能
EC物流特化クラウド型物流システム・サービス導入のポイント
EC物流特化クラウド型物流システム・サービスの選び方

こんな方におすすめ
売上が急拡大しているD2Cブランド・EC事業者
EC物流すべてを自社で行っているD2Cブランド・EC事業者
クラウド型物流システム導入や物流代行を検討しているD2Cブランド・EC事業者

1. EC物流特化クラウド型物流システム・サービスとは?

EC物流特有の業務に対応するための機能を搭載した、クラウド型の物流システムおよびアウトソーシングサービスです。

特徴は以下の2点です。
・システム提供タイプ:クラウド型
・システム・サービスの特化タイプ:EC物流特化

詳しくは次章以降で説明しますが、ECはクラウド型と親和性が高いため、EC物流特化型のシステムの多くはクラウドで提供されています。ただし、クラウド型がすべてEC特化型というわけではないので注意が必要です。

システムの基本的な機能として、注文情報を一括管理する「OMS(受注管理システム)」や倉庫管理作業を効率的に行うための「WMS(倉庫管理システム)」などが搭載されています。


また、システム・サービスの対応範囲の点から見ると以下の2つのタイプがあります。
・自己運用型(システム提供のみ)
・運用代行型(システム提供+業務代行)

こちらも詳しくは次章以降で説明しますが、ECは物流業務が複雑なためシステム提供だけではなく、物流全般を委託できるアウトソーシングサービスが次々に生まれています。

2. D2Cブランド・EC事業者がEC物流特化クラウド型物流システム・サービスを利用する理由

多くのD2CブランドやEC事業者が「EC物流特化クラウド型物流システム・サービス」を利用しています。なぜEC特化型のクラウドシステムが支持されているのか、2つの観点から解説します。

・EC物流特有の業務に効率的に対応するため(システムの特化タイプ:EC物流)
・導入が容易且つ安価で、トレンドに合わせたアップデートに柔軟に対応するため(システムの提供タイプ:クラウド型)

2-1. EC物流特有の業務に効率的に対応するため(システムの特化タイプ:EC物流)

EC特化型のシステムを利用する大きな理由は、EC物流特有の業務を効率的に行えるからです。

EC物流の大きな特徴は、一般消費者を対象としたBtoCがメインであることです。まとまった量の同一商品を配送するBtoBに比べ、BtoCは商品数、配送先が多くなります。また、ギフト対応やセット商品、ポイント、会員ランクに応じた配送など、非常に複雑な対応が必要になります。

一般消費者を対象とするEC物流は、特化したシステムを使うことで業務を効率化することができるのです。

2-2. 導入が容易且つ安価で、トレンドに合わせたアップデートに柔軟に対応するため(システムの提供タイプ:クラウド型)

クラウド型のシステムを利用する理由の2つ目は、安価に導入できること、トレンドに合わせたアップデートを柔軟に行えることです。

またEC物流は、変化が激しい消費者ニーズへの対応も求められるため、機能をアップデートしやすいクラウド型が向いています。
例えば、配送事業者は消費者ニーズに合わせるため商品のサイズなどの規格や商品の受け取りの方法をどんどん多様化しています。その変化に合わせて管理システムもアップデートしていく必要があるのです。

3. EC物流特化クラウド型物流システム・サービスの2つのタイプ

EC物流特化クラウド型物流システム・サービスには、システム提供のみを行う「自己運用型」と業務代行も行う「運用代行型」の2つがあります。それぞれのタイプの特徴を解説します。

・自己運用型(システム提供のみ)
・運用代行型(システム提供+業務代行)

3-1. 自己運用型(システム提供のみ)

自己運用型は、物流システムのみを提供するサービスです。運用代行とは違い、物流業務自体は自社で行います。

例えば、物流業務の人手は足りているが、エクセルでのデータ管理が難しくなった場合に導入の検討がされます。

システムの導入はデータ管理上大きな作業効率化が見込めます。一方物流業務は自社ですべて運用する必要があるため、注文の受付から発送に至るまでの業務すべてに対応できるスタッフを配置する必要があり、運用フローも構築しなければなりません。

実施したい運用フローが余程イレギュラーで、運用代行型サービスで実現できない場合を除き、物量が増えてきた段階で運用代行を検討すべきかもしれません。

3-2. 運用代行型(システム提供 + 業務代行)

運用代行型は、システム提供だけではなく、物流業務自体も代行するサービスです。

例えば、自社で在庫を管理することが難しくなった場合やECの複雑なワークフローに自社のリソースで対応できない場合に導入の検討がされます。

ECには返品時の「検品・在庫計上」「顧客対応」や同梱時など「荷造り」など複雑な業務があります。自社でEC物流に必要な人材を育成することには時間とコストがかかるため、運用代行を利用した方が効率的な場合が多いです。また、自社で倉庫を契約・管理する手間が省けることもメリットです。
月間の出荷数が数百~数十万個の事業者は運用代行型を検討すべきでしょう。

4. EC物流特化クラウド型物流システム・サービス導入のメリットとポイント

システムやアウトソーシングサービスを導入すると「どんなことが出来るようになるのか?」「どんなメリットがあるのか?」という10のポイントを解説します。
すべてのサービスが、以下で説明する機能を搭載しているわけではありませんのでご注意ください。

・自動出荷(注文情報確認と出荷指示の自動化)
・返品物の検品と在庫への再計上
・出荷時の同梱カスタマイズなどへの対応
・在庫の一元管理
・在庫管理の品質向上
・顧客の注文履歴に合わせたマーケティング施策への転用
・オリジナル梱包資材の調達
・費用と工数の両面での導入コストの低さ
・明朗会計で料金プランが分かりやすい
・リアルタイムでの数値反映

4-1. 自動出荷(注文情報確認と出荷指示の自動化)

自動出荷は、複数ECサイトからの注文情報の自動取得・住所間違いや入金ステータスなどの確認、在庫引当と倉庫への出荷指示をすべて自動化することを指します。これらの業務は倉庫で出荷作業を行うまでのボトルネックになる部分なので、すべてを自動化することができると、業務の工数を削減できるのに加え、出荷スピードも大幅に向上させることがで、顧客満足度の向上にも繋がります。

4-2. 返品物の検品と在庫への再計上

運用代行における返品処理のサービスは、返品の妥当性や在庫への再計上の可否を確認する検品作業から、在庫への再計上作業、場合によっては別の商品の発送を行うなどの作業をまとめて委託することができます。

返品処理は、ワークフローが非常に複雑でミスも発生しやすい業務です。しかし、購入者が直接商品を確認できないECにおいて返品処理は頻繁に発生することに加えて、ユーザーの満足度を左右する大きな要素となるため、自社で対応できない場合は運用代行をする大きなメリットになります。

購入者が直接商品を確認できないため返品が頻発します。その上、返品処理はワークフローが非常に複雑なことからミスが発生しやすい業務です。返品処理の質は購入者の満足度に直結するため、運用代行を導入することはメリットと言えます。

4-3. 出荷時の同梱カスタマイズなどへの対応

運用代行における出荷商品のカスタマイズ対応のサービスは、納品書やチラシなどの同梱物を商品に応じて行ってくれるものです。同梱作業はECサイト特有の業務で、手間のかかる作業なので運用代行を導入するメリットの1つです。

4-4. 在庫の一元管理

在庫の一元管理の機能は、注文や入出庫に伴う在庫情報をクラウド上で一元管理するものです。ECは、自社のECサイトだけでなく複数のモールに出店をしているケースが多いため、在庫の一元管理は重要なポイントです。

4-5. 在庫管理の品質向上

システムの利用は在庫管理の精度を高めます。多くのシステムでは、バーコード読取り端末を使った検品や、商品のロケーション管理が可能です。適切なロケーション管理は、ピッキング業務の効率化や誤配送対策にも繋がります。

4-6. 顧客の注文履歴に合わせたマーケティング施策への転用

システムでは、顧客の注文履歴に応じた対応も効率化することができます。例えば、初回購入者限定でクーポンを同梱する、自社ECサイトから購入した顧客にだけカタログを同梱するなどのケースです。注文履歴に応じて、適切な同梱、出荷指示を自動で行うことができるようになります。

4-7. オリジナル梱包資材の調達

ブランドストーリーを体現できる自社オリジナルの梱包資材の設計・調達や、それらの在庫管理まで代行可能なサービスもあります。オリジナル梱包資材とは、自社のロゴマークやデザインされた発送用の段ボールなどを指します。これらの資材管理は、在庫管理同様に手間のかかるものなので、一括で管理まで代行してもらうことにメリットがあります

AnyLogi提供のオリジナル梱包資材

4-8. 費用と工数の両面での導入コストの低さ

クラウド型のシステムは、導入コストが低いというメリットがあります。費用面では数万円から数十万円程度。導入工数は、アカウントを取得すればすぐに利用できるものもあるなど極めて短いのが特徴です。

オンプレミス型やパッケージ型の場合は、初期費用に数十万~数百万、運用費用に数十万程度のコストがかかり、導入までの工数も数ヶ月かかります。そのことからクラウド型は費用面や導入工数面からもコストが低くなります。

4-9. 明朗会計で料金プランが分かりやすい

クラウド型の料金プランは月額費用+従量課金という非常にシンプルなものです。オンプレミス型やパッケージ型は、複雑なシステム構築や運用の費用となりブラックボックス化している面があります。

4-10. リアルタイムでの数値反映

クラウド型のシステムは、注文情報や在庫情報の各ステータスごとのデータをリアルタイムで確認することができます。データががクラウド上に 保管されているため、倉庫の外からでも、複数倉庫間の数値をまとめて確認することができます。

5. EC物流特化クラウド型物流システム・サービスで解決できる課題・業務

ECは売上の拡大とともに物量増加やカスタマイズなどで様々な問題が発生します。ここでは、EC物流特化クラウド型物流システム・サービスによって解決できる課題について解説します。

・大量の注文情報の確認業務
・注文情報のCSVダウンロードとWMSへのアップロード業務
・出荷業務

5-1. 大量の注文情報の確認業務

ECの売上拡大に伴う大量の注文は、業務量を急激に増大させます。注文情報の確認は、顧客の配送情報の誤りの確認、注文商品の確認、倉庫へのデータ送信、顧客への注文完了・配送状況の連絡など多岐に渡る業務です。

顔の見えない顧客との接点となる業務のため、スムーズでミスのない対応が求めれられます。システムや運用代行を利用することで、人的に確認するべき項目を削減したり、これらの業務を一括して行うことができ、配送情報の修正などのデータ管理や顧客対応業務の効率化にも対応できます。

5-2. 注文情報のCSVダウンロードとWMSへのアップロード業務

注文情報を持つ荷主と出荷作業を行う倉庫との間でのデータ連携の効率化は、EC物流における大きなポイントの一つです。倉庫が多拠点に及ぶ場合はなおさらです。OMS(受注管理システム)でECサイトの受注情報とWMS(倉庫管理システム)を連携させることで、出荷を行う倉庫への情報の伝達が効率化できます。注文情報をCSVファイルでダウンロードし、WMSへアップロードすることで、倉庫に対して出荷指示を出すことができます。また自動出荷システムであれば、出荷指示は自動で行われ、その作業すら不要になります。

5-3. 出荷業務

出荷業務は出荷個数の増大に伴い、担当者の負荷の増大や発送スピードの課題を引き起こします。注文情報の受け取りからピッキング、同梱などの荷造り、発送という一連の業務を効率的にこなすには磨き上げられた運用体制の構築が必要です。発送の遅延は顧客満足度にも直結するため早急に対応すべき課題となります。

システムやアウトソーシングサービスを利用すると、多くのリソースを割くことなく課題を解決することができます。自動出荷を可能にする機能を搭載したシステムの導入で出荷指示を自動化することができ、人的ミスも削減でき物流品質の向上にも繋がります。クラウド型であれば複数倉庫への出荷指示も簡単です。

特に人的なリソース面から、運用代行サービスの利用は、経験のあるスタッフがいなくても質の高い発送作業を行うことが出来るため大きなメリットとなります。

6. D2Cブランド・EC事業者に欠かせないEC物流システムの搭載機能

EC物流特化クラウド型物流システム・サービスには、数多くの機能が搭載されています。その中でも欠かせない基本となる機能を4つ解説します。

・受注管理機能(OMS)
・倉庫管理機能(WMS)
・出荷管理機能(自動出荷対応)
・棚卸・在庫管理機能

6-1. 受注管理機能(OMS)

OMSとはOder Management Systeme(オーダーマネジメントシステム)の略で、注文情報の管理から在庫管理、入金管理までを一括で管理するシステムです。

OMSはこれまでの受注管理のシステムがECに対応していなかったことから必要性が高まりました。これまでのシステムは、複数のオンライン販売チャネルの情報を統合することができませんでした。

ECの場合、自社のECサイトだけではなく複数のモールに出店しているケースが多く、顧客情報、商品情報、在庫情報、注文情報をバラバラに管理していては、とても効率的とは言えません。

OMSを活用すれば一括で情報を管理するで効率的な受注管理ができるため、EC物流に欠かせない機能と言えます。

6-2. 倉庫管理機能(WMS)

WMSとはWarehouse Management System(ウェアハウスマネジメントシステム)の略で、倉庫管理作業を効率的に行うためのシステムです。倉庫の「在庫管理システム」や「物流管理システム」と呼ばれることもあります。

WMSには大きく分けると入庫管理、在庫管理、出荷管理の機能があります。入庫管理においては、システムから倉庫内のロケーションの指示が出るためスムーズに作業を行うことができます。またバーコード端末を使い、数量やロケーションなどの情報をリアルタイムに管理できるので、在庫の正確な把握や誤出荷の削減にも効果があります。

6-3. 出荷管理機能(自動出荷対応)

出荷管理機能は、荷主にとっては注文データを自動で倉庫と共有をして、出荷指示を出すことができる機能で、倉庫にとっては出荷作業のために出荷伝票を確認して出荷ステータスを反映するための機能です。荷主からすると、注文データを都度まとめて倉庫側に送る作業がなくなり、ミスの削減だけでなく、大幅に出荷のスピードを上げることができます。

同梱品や梱包資材の指定ができるシステムもあり、ECサイト特有の複雑な出荷にも対応することができます。

6-4. 棚卸・在庫管理機能

棚卸・在庫管理機能は、WMSの機能の一部として提供されている場合も多く、紙やエクセルの代わりにシステム上で在庫管理を行う機能です。入出庫時のデータから在庫数を管理し、商品ごとのロケーション管理までシステム上で行えます。

棚卸の対象となる商品マスタの作成や棚卸の結果の差異リストの出力も容易にできます。商品がすべてシステムで管理されているため、ロケーション毎や日付毎でのデータ分析も行うことができます。

7. 導入するタイミング・向いている事業者

EC物流特化クラウド型物流システム・サービスを導入するタイミングや向いている事業者について解説します。ポイントは物量の規模と人材リソースの活用方針です。

・月間の出荷数が数百〜数十万個のD2Cブランド・EC事業者
・フルフィルメント業務は委託して、コア業務のみに注力したいD2Cブランド・EC事業者

7-1. 月間の出荷数が数百〜数十万個のD2Cブランド・EC事業者

目安として月間出荷数百件がシステム導入や運用代行サービスの導入を検討するタイミングと言われています。もちろん扱う商材や方針は事業者によって違うので一概には言えない面もあります。

物流の良し悪しが顧客体験に直結するため、フルフィルメント業務は自社で運用しなくてもよいという方針なのであれば、自社運用が限界に達する前にシステムや運用代行サービス導入を進めるのが望ましいです。

7-2. フルフィルメント業務は委託して、コア業務のみに注力したいD2Cブランド・EC事業者

限りある社内リソースをコア業務のみに注力をしたいという事業者も、システム・サービスを導入を検討すべきでしょう。繰り返しになりますが、顧客一人ひとりに最適化したサービス提供やマーケティング施策の実施により、事業拡大に伴いECのワークフローは複雑になっていきます。

複雑なフルフィルメント業務のワークフローに対応できるオペレーションや組織を構築するには大きなコストがかかります。そのため社内リソースを商品開発や販売企画などのコア業務に注力させたい事業者は、早めにシステム・サービスの導入を検討すべきです。

8. EC物流特化クラウド型物流システム・サービスの選び方

EC物流特化クラウド型物流システム・サービスの選び方のポイントを3点解説します。システム・サービスの機能ばかり追うのではなく、自社に最適なシステム・サービスを選ぶのが重要です。

・自社の課題と導入目的の策定
・比較選定ポイントの優先順位付け
・候補サービスの絞り込み・お見積り

8-1. 自社の課題を導入目的の策定

システム・サービスを選ぶ第一歩は、自社の課題の洗い出しです。物流業務においてどんな課題を抱えているのかを整理し、システム・サービスを導入する目的を定めます。

その際、本部だけでなく倉庫など現場スタッフの意見も回収することが必要です。システムやサービスの導入は、業務の進め方も大きく変えるため、社内でその目的を共有しておくことが大事です。

8-2. 比較選定ポイントの優先順位付け

次に、必要な機能・サービスの優先順位づけを行います。システム・サービスを自社の目的や課題に完璧にフィットさせることは困難な場合もあります。絶対に欠かせないものは何かしっかりと優先順位を付けることが重要です。

8-3. 候補サービスの絞り込み・お見積り

最後に、優先順位をもとに複数あるシステムやサービスを絞り込んでいきます。。最終的には予算との兼ね合いになるので、見積もりをとった上で導入するシステム・サービスを決定しましょう。その際には初期費用だけではなく、ランニングコストも確認することが重要です。

9. EC物流特化クラウド型物流システム・サービスの比較選定ポイント

EC物流特化クラウド型物流システム・サービスを比較検討する際の11のポイントを解説します。

・【前提】システムの提供タイプ:クラウド型
・【前提】システム・サービスの特化タイプ:EC物流特化
・システム:搭載機能
・システム:連携可能な外部システム
・システム:使いやすさ(UX)
・サービス:運用代行業務のサービス範囲
・サービス:サービスの柔軟性
・共通:サービス提供のタイプ
・共通:会社の目指す方向性
・共通:導入・運用実績
・共通:利用コスト

9-1. 【前提】システムの提供タイプ:クラウド型

まずシステムの提供タイプです。提供タイプには「オンプレミス型」「パッケージ型」「クラウド型」の3種類があります。既に説明したように、D2C・EC事業者には、導入コストの低さ、トレンドに合わせた柔軟なアップデートができるクラウド型をおすすめしています。

9-2. 【前提】システム・サービスの特化タイプ:EC物流特化

システム・サービスは業種に特化したタイプがあります。D2C・EC事業者はEC物流特化型を選びましょう。近年まで、物流システムは製造業を想定して構築されたものが主流でしたが、昨今は様々な業種の特徴に合わせたシステムが開発されています。

9-3. システム:搭載機能

システムに搭載されている機能の比較です。既に説明してきたように、システムには様々な機能が搭載されています。多くのシステムで搭載されている機能もありますが、システムによっては「自動出荷システム」により特化したものなど機能の違いはあります。自社の優先順位を確認しながら搭載機能は慎重に検討しましょう。

9-4. システム:連携可能な外部システム

連携可能な外部システムの確認です。外部システムとは、利用しているモールやショッピングカート、決済システムなどを指します。外部システムのAPIをシステムと連携させることで、はじめて効率的なシステムとなります。自社で利用している外部システムが利用可能かどうか確認しておきましょう。

9-5. システム:使いやすさ(UX)

UX(ユーザーエクスペリエンス)の確認です。システムは本部スタッフから倉庫の現場スタッフまでが活用するものです。操作が複雑でわかりにくいことは、システムを社内に浸透させる際に大きな弊害になります。ただでさえ新しいシステムを有効に活用するには時間がかかるものです。UXの複雑さでスタッフに余計なストレスをかけるべきではありません。

9-6. サービス:運用代行業務のサービス範囲

運用代行業務のサービスの範囲の確認です。大きく分ければ「3PL」と言われる物流に関わる業務のみを代行するか、「フルフィルメント」と言われる注文の受付から物流まですべてを代行するサービスかに分けられます。細かい範囲はサービスによって違うため、慎重に比較検討する必要があります。EC代行においては、フルフィルメント型のサービスが増えてきた印象があります。

9-7. サービス:サービスの柔軟性

サービスの柔軟性の確認です。基本的なシステムに対するカスタマイズの柔軟性は、提供されているサービスによって大きく変わります。導入前の相談やカスタマーサポートの充実したサービスを選ぶことが大事になります。

9-8. 共通:サービス提供のタイプ

サービス提供タイプには、システム提供のみを行う「自己運用型」と業務代行も行う「運用代行型」の2つがあります。月間の物量が数百~数十万件となった場合には「運用代行型」を検討すべきでしょう。運用代行型は、人材育成・人材配置の観点からもメリットが大きいと言われています。

9-9. 共通:会社の目指す方向性

サービスの選び方の「自社の課題を導入目的の策定」でも説明したように、会社の目指す方向性と合ったシステム・サービスを検討してください。会社の限られたリソースをどこに投入すべきか、代行にお願いすべきはどの業務か、これらは会社の方向性によって大きく変わるものです。

9-10. 共通:導入・運用実績

導入・運用実績を確認しましょう。システム・サービスを提供する会社は、もともと宅配を行っていた事業者、物流システムの老舗とも言える事業者、ベンチャー企業などそのバックグラウンドも様々です。それぞれが提供するサービスは、それぞれの特色や規模感があります。自社にあったシステム・サービスを導入するために、提供している会社のバックグラウンドや実績を確認しておくといいでしょう。

9-11. 共通:利用コスト

最後に利用コストです。クラウド型のシステムは導入コストが低いことが特色ですが、ランニングコストをしっかり確認しますよう。多くの場合、「基本料金」+「取り扱う物量に応じた従量課金」となります。代行サービスの場合はサービスの提供範囲によって大きく異なります。予算と優先順位を確認した上で、無理のないコスト設計をしましょう。

10. 【まとめ】自社に最適なEC物流特化クラウド型物流システム・サービスを導入しよう

本記事では、EC業務に特化したクラウド型の物流システム・サービスの機能や選び方について解説してきました。

繰り返しになりますが、ECには導入コストが低く、トレンドに合わせたアップデートが可能なクラウド型がおすすめです。また、規模が大きくなってきた事業者にとっては、膨大で複雑な物流業務を外部委託することもぜひ選択肢に入れてご検討いただければと思います。

また機能面では、自社に適したものを選ぶために、まずは自社の課題を洗い出すところからはじめ、適切な機能・コストのシステム・サービスを選んでいただければと思います。

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