DATE(Discover Advanced Trends in E-economy)サミット2019は、台湾・台北において台湾国際貿易局と台湾貿易センターが開催したイベントです。本イベントに弊社CEOの十河が登壇いたしましたので、今回はその様子をお届けしたいと思います。
本イベントでは、8ヶ国のグローバルリーダーが今日のデジタルコマースに関する6つの重要なトレンドについて議論しました。5G、ブロックチェーン、デジタルエンターテインメント、ソーシャルメディア、リテール、AIに関するトピックが取り上げられ、イベント参加者に対して今後のテクノロジーについての展望が語られました。
弊社CEO十河は、デジタルエンターテイメント業界とインフルエンサーマーケティングが世界に与える影響について言及しました。
Business Insiderのレポートによると、インフルエンサーマーケティングは2022年に150億米ドルの業界になり、オンラインビデオはいまやメディア消費の中でもっとも人気のある形態の1つになりつつあります。このような状況を背景に、十河はインフルエンサーマーケティングがデジタルコマースにもたらす変化について語りました。
十河は、YouTubeでチャンネル登録者数600万人を達成したハリウッド俳優のウィル・スミス氏を例に挙げて、ソーシャルメディアにおけるインフルエンサーマーケティングが著名人の領域にまで発展していること、さらにウィル・スミス氏と日本の人気アイドルである山下智久氏とのコラボレーションの例を取り上げました。山下智久氏は2019年5月にInstagramアカウントを開設し、その3か月後には300万人以上のフォロワーを獲得していますが、2人のショートビデオはソーシャルメディア上で世界的に拡散されました。
また、もう1つの傾向として、BlogからVlogへの移り変わりについても語り、今、映像コンテンツがコンシューマーにいかに求められているかを示しました。アクセシビリティの向上により、テレビ、モバイル、デスクトップ・デバイスがオンラインビデオやネット番組などのコンテンツに簡単にアクセスできるようになり、映像エンターテイメントのタッチポイントは進化を遂げていると語りました。
その他、重要な変化として、アイドルグループのソーシャルメディア活用が挙げられます。十河はインドネシアのアイドルグループJKT48の例を挙げ、この変化の重要なポイントの1つである、個人としての著名人とファンとの間の直接的なつながりについて触れた上で、さらに以下のように述べました。
十河「アスリートもソーシャルメディアを利用しています。プロサッカー選手としてだけでなく、起業家でもあり投資家でもある本田圭佑氏は、ソーシャルメディアにおいて自身の新しい一面を見せることに成功しています。それによって、ファンは彼のパーソナリティや信念をより理解することができているのです。」
しかし、インフルエンサー・クリエイターはブランドとの繋がり、個人のブランディング・ポジショニング、ソーシャルメディアでのプレゼンスの発揮の仕方などの点において、困難に直面しており、企業やブランドとの間には依然としてギャップが存在しています。
一方で、企業・マーケティング担当者はインフルエンサーマーケティング・キャンペーンの効果予測、ROI測定、インフルエンサー選定やキャンペーンの結果のレビュー・分析などに関する問題に直面しています。
上記の問題の解決のためにも、マーケティング担当者がインフルエンサーマーケティングをよりよく理解することは今後、不可欠となっています。具体的には、インフルエンサーのフォロワー層や潜在ニーズに関するデータに基づいたインサイトの理解からインフルエンサーマーケティングがビジネスの結果に与える影響に至るまでに渡り、幅広い理解が必要になっています。
さらに十河は、アジアのインフルエンサーが”メディア”として変化してきたことについて触れた上で、この次は”個人”が新しい経済圏を創造するようになるだろうと述べました。企業・ブランドがキャンペーンごとにインフルエンサーと連携することで、ユーザーのコンバージョン・購買行動がブランド側からだけでなく、インフルエンサー側からも生まれていくということです。
最後に、このような満員御礼のイベントでチャンスをいただき、DATEサミット2019、台湾国際貿易局、台湾貿易センターをはじめ、関係者各位に感謝申し上げます。台湾のマーケティング担当者が本イベントをきっかけに、インフルエンサーマーケティングを活用し、さらなる成功を収めることを願っています。