アプリ広告におけるマネタイズの運用は、専門性が高いと言われており、仕組みを理解し実際に運用することで収益を上げるまでには多くの障壁が存在します。 今回はスタディプラス株式会社とフォーエムがユーザーのUXを保ちつつ広告収益を増加した事例についてお伺いしました。
取材者プロフィール
石井 俊
マーケティング事業本部 デジタルマーケティング部
アドプランニンググループ リーダー
2017年スタディプラス入社。ユーザーデータを活用した自社広告専任のプランナーとして、クライアント企業へのコミュニケーションプラン提案・運用に従事。
ノウハウ不足による機会損失をWeb・アプリ双方の支援で解消。さらにアプリでのPMP広告配信も実現
弊社とお取り組みいただく前はどのような施策を行い、どのような課題をお持ちでしたでしょうか。
自社でGoogle Ad Manager(以下、GAM)を管理して純広告のみの配信を行っていました。
PMP広告やプログラマティック広告は当時未実施で、マネタイズの余地は見えていたものの自社の運用のみではノウハウが少なく、在庫を持て余してしまい機会損失が生まれていました。
ただ、いざ取り組もうにも広告配信は一定の知識が必要であり、全体像や具体的な運用方法を一から身につけるには時間が足りず、なかなか解消できていないと感じており、大きな課題でした。
収益化支援のパートナーとして、既にお取り組みしていた企業様がいらっしゃいましたが、GCPP(Google Certified Publishing Partner)であった点、GAMを包括的に管理・提供いただける点、運用フェーズに入った場合の詳細について、提案段階で具体性を持ってブレストいただけた点の3点を加味して、フォーエムにお任せすることを決めました。
フォーエムのサービス導入後、元々抱えていた課題はどの程度解消できたでしょうか。
解消できた課題は大きく分けて3つあります。
1つ目は空き在庫への広告配信が実現し、広告収益も上がったことです。
空き在庫の解消は、一部プログラマティック広告の知識も求められ、正しく運用するには多くの障壁がありましたが、フォーエムにお願いすることでまとめて支援していただきました。
2つ目はGAMを介したプログラマティック広告配信が問題なく配信できたことです。
元々、純広告のみの配信を行っていましたが、プログラマティック広告を配信するとなると、必要となる知識量も格段に広くなります。そのため、自身で一から調べ、実装する必要がありましたが、フォーエムと進めることで、弊社が対応する時間が大きく減りました。また、特に問題なく配信まで進められたことも大変助かりました。
3つ目はGAMを介した擬似的なPMP配信の案件紹介もいただけたことです。当初、フォーエムからはWebメディアのPMP広告案件はあっても、 アプリ業界のPMP広告案件は多くないと聞いていました。しかし、フォーエムさんからアプリのPMP案件をいただけたことで、配信することができました。
ここは日頃から広告案件の獲得に力を入れているフォーエムならではの強みであり、当社とのシナジーを感じています。
弊社サービス(施策)を導入する上で難しかったポイントなどあれば、ぜひお聞かせください。
とりわけ2つの課題がありました。
1つはWebとアプリ両方のプログラマティック広告の実装が難航したことです。
プログラマティック広告の実装は、Webのみではなくアプリへの実装も含んでいました。特に当時は事例は少なく、大変だったのですが、結果的に具体的なToDoをフォーエムに引いてもらい、連絡を取り合いながら、役割分担を行いながら進めることで解消できました。
そして、もう1つは広告主のホワイトリスト運用が安定するまでに時間がかかったことです。
ホワイトリスト運用は、『Studyplus』が10代のユーザーが多数 かつ「勉強」という目的がはっきりしているサービスのため、運用が安定するまでかなり時間がかかりました。
プログラマティック広告はユーザーの属性によって表示させるか否かなどの調整を行いながら進めていました。
ユーザーのUXを向上させつつ広告媒体として強いアプリへ
今後貴社として注力されたい施策等はありますでしょうか。
プログラマティック広告の運用もそうですが、PMP広告配信の取り組みをもっと促進させ、事例を増やしていきたいです。
その中でフォーエムにどのようなことを期待されますか。
PMP案件のご紹介・ご提案を本格的に進めていただきたいです。
どのような取り組みがあればもっと配信の可能性が高まるのか(弊社からどういった情報をお渡しすればよりドライブできるか?等)をご教示いただきたいです。
特に以前、PMP案件をご紹介いただき配信実績を作ることができたので、さらに実績を増やしたいと考えております。
■スタディプラス株式会社とは
スタディプラス株式会社は、2010年に創業した『学ぶ喜びをすべての人へ』をミッションとした企業です。 同社はアプリ『Studyplus』を提供します。学生を中心としたユーザーへのアプリ提供だけではなく、教育機関向けに『Studyplus for School』を提供や、Studyplusの運営ナレッジを活用した『Studyplus Ads』といった広告メニューの提供に加え、『Studyplusトレンド研究所』といった若年層やZ世代の研究レポートを提供しています。