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Case Study

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Publisher Growth

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WEBヤングマシン/内外出版社|サイト設計やユーザーの獲得、リテンション施策など広告枠にとどまらない包括的な支援によりPV単価が2倍以上に

AnyManagerの活用により、セッション単価も1ヶ月で16%向上を実現

株式会社内外出版社は、「クルマ」「バイク」「釣り」などのエンタメ分野において国内有数の刊行雑誌点数とサイトPV数を誇る出版社です。これまでのWebサイトのマネタイズにおいては、さまざまな広告事業者を活用して実施してきたとのことですが、管理工数の煩雑さや収益向上に課題を感じ、広告事業者を当社グループのフォーエムに一本化されました。フォーエムは、メディア・ECグロースプラットフォーム「AnyManager」を活用した包括的なメディア成長支援を実施し、プログラマティック広告の管理工数の大幅削減とRPMやPV数倍増を実現しました。今回は広告事業者として当社グループ会社のフォーエムを選んだ経緯や決め手、広告枠運営に留まらないメディア成長に向けた取り組みについて伺いました。

課題

・プログラマティック広告による収益が頭打ちになっていた
・社内リソース不足によってGoogle Analytics4やBigQuery等活用の新施策を行えていなかった


施策

・AnyManagerの導入
・広告枠単位だけではないサイト単位の包括的なメディアグロース支援
・ユーザー動向分析の結果に沿ったサイト設計の見直し


効果

・プログラマティック広告の管理工数の大幅削減
・RPMが2倍以上に向上

取材者プロフィール

笠原 清己

ヤングマシン編集部 専門部長

生活情報誌出版社/ビジネスコンサルティング会社/自社起業を経て、2016年に内外出版社に入社。雑誌事業のWEBシフトを推進し、『WEBヤングマシン』等のWEBメディアサイトの立ち上げと運用業務に従事。

「一部の広告枠のみでの取引は断る」攻めの姿勢が印象的だった

はじめに、フォーエムとの取り組みのきっかけを教えてください。

数年前に、フォーエムさまから支援打診の連絡をいただいたことが始まりでした。

『WEBヤングマシン』のサイト規模が今ほど大きくなかった頃は、広告周りの管理は私が1人で行なっていました。最初はGoogle AdSenseを中心に配信をしていましたが、さまざまな広告事業者から声をかけられて、そのたびに各事業者用の広告枠を増やしていました。

そのため、当時は最大で10社ほどの広告事業者と取引をしており、この枠はA社、この枠はB社のような形で運用していました。特に、最初に声をかけてもらった事業者に対しては、一番多くの広告在庫を提供していました。

なるほど。あくまでメディアへの包括的な支援を委託していた訳ではなく、特定枠での取引のみだったということですね。

そうですね。そのため、御社からお声がけいただいた際も、「一部の広告枠だったら提供しますよ」と伝えたのですが、「一部の広告枠のみではフォーエムの強みを活かすことができない」と逆に断られてしまいまして…。

同業他社の方々は1枠だけでもいいからと取りに来るのに、珍しいなと思いました。

当時は他にも同じような会社から多くの売り込みがありましたが、こういったやりとりがあったので、フォーエムさまについては特に印象に残っていました。

その後もさまざまな広告事業者と取引をしましたが、やはり他社は広告枠単位でのやり取りが中心で、何か新しい取り組みとなると、せいぜい広告枠を増設する程度の話にしかならず…。もちろんサイトのスペースにも限界があるため、増設余地がなくなるにつれ、収益も徐々に停滞していきました。

メディアグロースに向けた総合支援についても、各社に相談してはみたものの、接続先の広告事業者を変えるか広告枠を増やすかなど、あくまで広告枠をどうするかという範囲以上の話はありませんでした。

広告枠の増設か接続先の変更という限定的な施策になっていたということですね。

今振り返れば施策の停滞だったとわかりますが、当時はどの広告事業者もその程度しかサービスを提供しないものと思っていました。

最初に声をかけてもらった広告事業者に義理を感じていたので、広告枠の多くを任せていましたが、その企業に任せる確固たる理由は特にありませんでした。

メディアグロースに向けた包括的な支援により、PV単価2倍を実現

そのタイミングでちょうど、フォーエムが支援のご提案をさせていただいたんですよね。

そうですね。フォーエムさまから改めて支援領域に関する提案をいただきました。

単に割り当てられた広告枠の単価を上げるだけでなく、回遊率などユーザビリティに影響しない範囲での広告収益の最大化や、アドネットワーク以外でのマネタイズ施策、ユーザーの獲得からリテンションまで、メディアとして成長するために必要なことを網羅的に支援してくださるとのことでした。

当時、サイトの成長に伴って、各広告枠の管理や各広告事業者とのやり取りに工数をかけにくくなっていたこともあり、餅は餅屋に任せるべきかもしれないと思い、フォーエムさまの支援ページと現状ページをそれぞれ用意して、PV単価のA/Bテストを行うことにしました。

どのようにA/Bテストを行い、その結果はいかがでしたか?

A/Bテストについては、あくまでアドネットワーク収益検証を目的に実施しました。

CMS側でユーザーごとにフォーエムさま用のテンプレートと従来テンプレートを同比率で出し分け、PV単価の比較を行いました。

フォーエムさまからは事前に、最適化に3ヶ月は必要になると伝えられましたが、そこまで待つ必要もなく、開始後1ヶ月程度から効果が出始めました。

元々は従来より1.5倍ほどの差が生まれれば、切り替えを検討しようと考えていましたが、結果的にはフォーエムさまの方が2倍以上もPV単価が高くなり、予定を前倒しして乗り換えを決めました。

サイト設計支援により、1ヶ月でセッション単価が116%に

AnyManagerの機能の中で、特に効果的だったものはありますか?

Webプッシュ通知機能が特に効果がありそうだと感じています。

これまで我々が何か情報を発信したい場合、SNSを通してフォロワーに届けることしかできませんでしたが、この通知機能を使用することで、フォロワーではない方に対してもアプローチできるという点が非常に良いなと思っています。

そのほか、フォーエムからの支援で役に立ったものはありますか?

GA4(Google Analytics4)周りのサポートは非常に助かりました。

当時、UA(ユニバーサルアナリティクス)からGA4に移行する必要があるタイミングだったのですが、工数的に手がつけられなくて困っていました。そのタイミングでフォーエムさまからサポートの提案をいただいたことで、スムーズに移行することができました。

またフォーエムさまには、移行対応だけではなく、GA4でユーザー動向を分析したサイト設計のコンサルティングもお願いしています。セッション単価が施策1ヶ月で16%向上し、本当にお願いして良かったと思っています。

回遊率向上に関する施策も進めていると伺いましたが?

今まさに進めていただいているところで、非常に期待しています。

弊サイトとしても回遊率改善は永遠のテーマなのですが、分析データをもとにした仮説検証を繰り返すことで、納得感を持った状態で施策を進めることができています。

加えて、Google Cloud Platformにて提供されているデータウェアハウスおよび分析サービス「BigQuery」の使用は、フォーエムさまのサポートがなければ手がつけられなかったと思うので、非常に助かっています。

いずれにしても、フォーエムさんから何か提案をいただく際は、弊社の現状の数値を根拠に、新しい施策を考えていただけるので、意思決定がしやすいですね。

フォーエムは広告運用会社ではなく、メディア成長に向けたビジネスパートナー

今後の展望と、その中でフォーエムに期待している部分について教えてください。

昨今、アドネットワークだけでのマネタイズは業界全体を見ても頭打ちの傾向にあり、今後さらに伸ばすことは厳しいだろうと考えています。

そのため、新たなマネタイズ施策を模索する必要があり、メディアとして新しいタッチポイントをいかに前向きに作っていけるかが重要だと考えています。

フォーエムさまの場合、メディアグロースを包括的にサポートされているからこそ、ネットワーク広告の収益性が仮に下がったとしても、他の領域で成長支援をいただける、と伺いました。

マネタイズの領域に関しては、フォーエムさまに任せれば安心という気持ちでいます。

フォーエムとしても、あくまでもアドネットワークは、メディアの収益を伸ばす材料の一つと捉えております。メディアがグロースするためのタッチポイントはさまざまなので、我々がアンテナを張って、パブリッシャーのみなさまへの支援を通して還元し続けられればと思います。

なんでも相談できる、頼れるビジネスパートナーであってほしい


ちなみに、一つ質問してもいいですか?
なぜフォーエムさまは「出版」という下降トレンドの業界で事業をされているのでしょうか? もっと儲かる業界で商売したらいいのに、なぜパブリッシャーにフォーカスしたのかなと思いまして。

あくまで個人的な考えではありますが、そこに「伸び代」があるからではないでしょうか。
確かにここ数年、パブリッシャーさまにとって困難な状況ではありますが、まだ打ち手も多くあると考えております。そこで問題なのは、パブリッシャーさまがその部分を自らキャッチアップし、自社メディアに還元することが難しい点です。
そこに対して、Webについて知見を持ち、体制を整えることができるフォーエムが、パブリッシャーさまができない部分を補填することで、現状を打開することが可能だと考えております。

フォーエムさまからすれば、出版業界はむしろブルーオーシャンに見えたということですね。
しかし、実際にブルーオーシャンにするには、パブリッシャー側があまりにもWeb的な部分に疎い。それを手取り足取り面倒を見る必要があると思います。だからこそ、他の広告事業者は広告枠を貼っておしまい、という形を取ることが多いのですかね…。
私たちパブリッシャー側からすると、Webについて一歩一歩教える手間を割いてでも付き合ってくれるかどうかということが、重要になってきますね。

それはフォーエムに期待していただいているということですね。

もちろん期待しています。既に実績が出ているし、この後もきっと成果を上げ続けてくれると信じています。そういう意味で、私にとってフォーエムさまは、単なる広告パートナーではなく、その一段上のビジネスパートナーという位置づけですね。

また、社内リソースの整備にも感心しています。以前SEOについて相談した際に、当初はフォーエムさまでは対応していないとのことでしたが、その数ヶ月後には「SEOチームを作りました」と連絡を受けて、驚きました。そういうスピード感が凄いと思います。我々のニーズに対して、組織を挙げてフォローをしてくれるということは、我々としては本当に助かりますね。

このような背景もあり、広告周りの話だけでなく、弊社のレベルでは解決が難しかったり、工数がかかるために優先順位が下がりがちなことを、片っ端からフォーエムさまに相談するようにしています。やれるかどうかは分からないけど、まずは一旦聞いてみたらどうにかなるかも、と頼りにしています。

そしてそのやりとり自体が、フォーエムさまにとっても新しいビジネスを開拓するヒントになってくれればと思っています。

ありがとうございました!

■内外出版社が運営するメディアについて

WEBヤングマシン

1972年創刊の老舗モーターサイクルマガジン『ヤングマシン』。その時代の熱いバイクを追い続け、最新モデル&アイテムの実証テストや、名物企画である新車スクープに定評がある。本誌から派生する形で『WEBヤングマシン』が誕生したのは2017年。現在は国内のバイクメディアとしては最大規模に成長した。

月刊自家用車WEB
1959年創刊のオーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌『月刊自家用車』。創刊当時から現在まで変わらない編集方針である「ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイド」として読まれ続けている。『月刊自家用車WEB』は2021年よりスタート。自動車サイトとしては後発ながら、本誌とは異なるコンテンツ展開により、現在急成長中。

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