自社ECサイト構築のハードルが下がり、EC運営者が増加したことで、どのような施策が売上アップに効果的なのか気になる方も多いのではないでしょうか。
ECサイトの売上アップには、集客数・購入率・顧客単価などをKPIに置いた施策が必要で、施策実行後の効果測定と改善、再実行を繰り返すことで売上を効率よく伸ばせます。
この記事では、ECサイトの売上アップにつながる施策9選を詳しく解説します。
この記事でわかること
・ECサイトの売上を伸ばす方法
・ECサイトの売上アップに重要な要素
・ECサイトの売上アップにつながる施策
こんな方におすすめ
・ECサイトの売上を伸ばす方法がわからない
・売上アップを狙う際に重要なKPIがわからない
・自社ECサイトの課題に合った施策を打ちたい
1. ECサイトの売上を伸ばす方法とは
ECサイトの売上は、自社商品・サービスに合わせたターゲティング設定と、集客数(セッション数)・購入率(CVR)・顧客単価を向上させる施策で伸ばすことが可能です。
たとえば、SNS広告・Web広告での集客をはじめ、インフルエンサーマーケティング、SEO・コンテンツマーケティングなどの施策で売上アップを狙います。
また、分析ツールで顧客行動を可視化し、UI/UXの最適化で購入率(CVR)を高めたり、クロスセル・アップセルで顧客単価を上げたりすることも、安定した売上をつくる上で重要とされます。
2. ECサイトの売上アップに重要な要素
ECサイトの売上において重要な要素は、集客数(セッション)・購入率(CVR)・顧客単価の3つです。
この3つの指標を伸ばすために、自社ECサイトを多角的に分析して課題を洗い出し、弱い要素を改善することが重要です。
2-1. 集客数を増やす
集客数(セッション数)は、ECサイトを訪れた顧客の数を表す指標です。
たとえば、SNS広告・Web広告の運用やインフルエンサーマーケティングなどが集客数の増加につながります。
特にモールに属さない自社ECサイトでは、集客数が自然に増えるケースが少ないため、広告の最適化やUGCの活用などで中長期的に改善していきます。
2-2. 購入率・顧客単価を上げる
3つの要素の中でも重要視されるのが、1セッションあたりの購入割合を表す購入率(CVR)です。
購入率(CVR)を向上させるには、ECサイトのUI/UXの改善やカゴ落ち対策などを行い、顧客が商品を購入しやすいECサイトづくりをすることが重要です。
顧客単価とは、顧客が1回の購入で支払った金額の平均のことです。クロスセル・アップセルや送料無料キャンペーンの実施などが顧客単価の向上につながります。
2-3.リピーターを育成する
自社商品・サービスに愛着を持ち、購入を繰り返すリピーターを育成して、既存顧客からの売上アップにつなげましょう。
新規顧客に対するリピーターの割合はリピート率で表され、単品通販・定期購入系のECサイトでは、継続率になります。
リピーターを育てるには、公式SNSアカウント・メルマガ・チャット・アプリのプッシュ通知などを通じて、顧客の興味関心を引く情報配信をセグメント別に長期的に実施し、既存顧客をファン化させることが重要です。
2-4. EC分析ツール/プラットフォームを活用する
EC分析ツール/プラットフォームは、各指標の現状を把握し、課題点を洗い出す際に活用できます。
課題がある指標に関連する顧客行動を分析することで、何を改善すれば良いか、具体的に検討する材料になります。
また、複数チャネルを横断して顧客情報や注文情報などを一元管理することも可能です。一元管理ツールで在庫管理を最適化すれば、コスト削減や売上アップにつなげられます。
3. ECサイトの売上アップにつながる施策
ECサイトの売上アップを実現するには、集客数(セッション)・購入率(CVR)・顧客単価の3つの要素を考慮した施策を立案・実行します。
売上アップにつながる施策は、集客数(セッション)・購入率(CVR)・顧客単価の3つの要素を向上させる目的に分けることができます。
そのなかで、集客数(セッション)においては、新規顧客を獲得するより、既存顧客をリピーターとする方が、CPAが低くなります。つまり、リピート率を上げる方が効率が良いといえます。
そのため、売上アップを目的とする全ての施策で、集客数・購入率・購入単価・リピート率の少なくとも1つの指標をKPIとする必要があります。
施策を実施した後は、KPIを分析することで効果測定し、改善と再実行を繰り返し、PDCAサイクルを回し続けることが重要です。
3-1. SNS広告・Web広告での集客
SNS広告とは、Instagram・Twitter・LINE・FacebookなどのSNSで配信される広告のことです。
ユーザーのタイムラインやおすすめアカウント欄などに、テキスト・画像・動画などを組み合わせた広告が表示されます。
各SNSに蓄積された膨大な量のデータを活用することで、詳細なターゲティングができ、自社商品・サービスを認知していない潜在層にリーチできるという特徴があります。
Web広告の運用は、費用対効果の高いリスティング広告をはじめ、リターゲティング広告やショッピング広告などがあり、購入意欲が高い顧客にリーチできます。
SNS広告・Web広告は、集客数(セッション)の増加が期待できるだけではなく、ブランドコンテンツ広告を利用することで、売上間接指標となるフォロワー数の増加にもつながる重要な施策です。
3-2. SNS公式アカウントの運用
InstagramやTwitterなどのSNSに自社公式のアカウントをつくり、定期的な情報の配信により長期的な売上アップを狙えます。
拡散力の高いプラットフォームで自社商品・サービスの情報を無料で配信でき、返信機能やダイレクトメッセージ機能といった双方向のコミュニケーションや、継続的なプロモーションによって、顧客ロイヤルティを向上させることができます。
SNS公式アカウントの適切な運用により、ソーシャルコマースとしてECサイトのセッションだけでなく、SNSの表示回数・プロフィール閲覧数などを母数とした、広い意味での購入率(CVR)の向上につながります。
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3-3. インフルエンサーマーケティング・UGCの活用
インフルエンサーマーケティングとは、主にSNSで影響力のあるインフルエンサーを起用し、自社商品・サービスのプロモーションを依頼するマーケティング手法です。
自社商品・サービスと相性の良いSNSやインフルエンサーを選ぶことで、リーチしたいターゲット層に効果的な訴求ができます。
UGCとは「User Generated Content」の略で、SNSやブログサイトでユーザーの投稿・レビューによって生成されたコンテンツのことです。消費者のリアルな声による商品のプロモーションができるため、自社ブランドの信頼感が高まり、新規顧客獲得につなげることができます。
インフルエンサーマーケティング・UGCの活用は、集客数(セッション)・購入率(CVR)・顧客単価・リピート率の全ての指標に繋がる施策です。
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3-4. SEO・コンテンツマーケティング強化
検索エンジンで検索順位の上位表示を狙うSEO対策は、集客率(セッション)を増加させるための施策です。
具体的には、自社商品・サービスと関連性の高いキーワードの選定や、分析ツールを用いた既存コンテンツの改善などがSEO対策に挙げられます。
コンテンツマーケティングとは、自社ECサイトのターゲットとなる顧客の潜在的なニーズを捉えたコンテンツを作成し、集客につなげるマーケティング手法です。
ブログ記事の作成やメールマガジンの配信、SNS投稿、動画コンテンツなどさまざまな手法を活用し、長期的に新規顧客とリピーター獲得を目指します。
3-5. 自社ECサイトのUI/UXの最適化
UI/UXの最適化を簡単に説明すると、自社ECサイトの来訪者に「便利で使いやすい」と思ってもらえるサイトデザインや設計に改善することです。
モバイルフレンドリーな設計に改善し、来訪した顧客にストレスを感じさせないECサイトづくりをすることで、離脱率を抑制させられます。離脱率の抑制によって、スムーズに商品購入へつなげられるため、購入率(CVR)を高めることが可能です。
UI/UXを最適化してECサイトの利便性・快適性を高めることは、顧客ロイヤルティの向上によるリピーターの増加や顧客のファン化にも期待できます。
3-6. カゴ落ち対策
商品をカートに入れたにも関わらず購入前に離脱してしまうカゴ落ちにより、機会損失が生まれています。
カゴ落ちは、カゴに入った回数の約70%発生しており、売上の2.5倍の機会損失になっているという指摘もあります。つまり、カゴ落ち対策をすることは購入率(CVR)の向上につながり、売上にも影響します。
送料や決済方法、購入に必要な入力フォームなど、カゴ落ちの原因はさまざまです。顧客行動を細かく把握できるEC分析ツールを利用すれば、カゴ落ちがどのタイミングで発生したのかを特定でき、具体的な対策を打てます。
たとえば、決済ページの離脱率が高い場合、決済方法を追加するという対策が可能です。会員登録ページでの離脱率が高い場合には、登録の工程を簡略化することで離脱・カゴ落ち防止につながります。
3-7. クロスセル・アップセル対策
クロスセル対策とは、商品をカート・お気に入りに追加した顧客や、実際に商品を購入した顧客に対して、関連性の高い商品を紹介することです。顧客が興味関心を持つ商品をリアルタイムで訴求できます。
アップセル対策とは、既存顧客によりグレードの高い商品を販売する手法です。クロスセル・アップセル対策は顧客単価を増加させる施策として活用できます。
たとえば、継続率やロイヤリティの高い顧客をグループ分けすることで、クロスセル・アップセルの成功率が高い顧客を絞ってアプローチできます。
そのため、顧客セグメンテーションを効率的に行えるEC分析ツール/プラットフォームの活用で、クロスセル・アップセル対策を強化できます。
3-8. キャンペーンの実施
キャンペーンの実施は、既存顧客のロイヤリティと顧客生涯価値(LTV)の向上につながる施策です。
ECサイトでよく実施されているキャンペーンは、以下の4つです。
主なキャンペーン施策 | 具体例 |
送料無料キャンペーン | 一定金額以上の商品を購入した際、送料が無料になる。 |
期間限定セール | 季節・イベント・行事などと紐付けた商品の割引セールの実施。 |
クーポン配布キャンペーン | メルマガやチャットを通じて、商品が割引されるクーポンの配布や店舗独自のポイントを配布。 |
SNS連動キャンペーン | 公式アカウントのフォロー・投稿のシェア・ハッシュタグを付けた投稿などをしたユーザーにプレゼントを配布。 |
送料無料や商品の割引などを行うキャンペーンでは、顧客の購入率やリピート率の向上につながります。認知度を向上させたい場合には、拡散力のあるSNSと連動したキャンペーンの実施が効果的です。
いずれのキャンペーンも、広告費をかけずに実施できる費用対効果の高い施策となり、長期的な収益拡大につながります。
4. AnyMindが売上アップに繋がる施策をサポートします!
ECサイトでは、集客率(セッション)・購入率(CVR)・顧客単価という3つの指標をKPIに置いた施策の実行が売上アップにつながります。
自社商品・サービスが売れるターゲティング設定をした後、データ分析に基づいた施策立案・実行、効果測定を繰り返すことで、自社ECサイトの売上を効率よく伸ばしていけます。
AnyMind Groupでは、ECサイト運営に関するあらゆる業務を包括的に支援するサービスを提供しています。
自社ECサイトの売上に関してお悩みの方は、ぜひこの機会に「AnyMind Group」までご相談ください。
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