自社で開発されたプラスチックや紙の代替となる新素材である 「LIMEX」や、植物由来のプラスチック素材「ポリ乳酸(PLA繊維)」など「サステナブルな素材」を使った商品を販売するECストア「ZAIMA」を運営されている株式会社TBMに、物流サービス「AnyLogi(エニーロジ)」を導入いただいています。
同社は約6000社との取引実績があり、ネクストユニコーン企業として注目されている会社様のひとつです。物流業務の工数削減・自動化・コスト削減を通じた今後の事業成長を見据えて、AnyLogiを導入いただきました。今回はAnyLogi導入に至るまでの背景とこれからの展望について、同社EC事業物流担当の神山なつみさんにお話を伺いました。
- 取材者プロフィール
- サステナビリティ分野においてリーディングカンパニーでありたい
- ブランドの成長に伴い新たな課題が発生していた
- フルフィルメントサービスによる業務の効率化
- 一緒に新しいことに挑戦できるパートナー
取材者プロフィール
株式会社TBM
神山 なつみ 氏
コーポレート・コミュニケーション本部ECチーム
1991年生まれ東京都出身。成城大学社会イノベーション学部卒業後、GMSの衣料品部門でバイヤー兼MD業務に従事した後、ECマーケティング支援をおこなうベンチャー企業にて、コンサルティングや運用代行業務を経験。まだエシカル消費に触れていない人々が買い物を通じて、サステナブルな意識を持ち、行動変化をもたらすため(株)TBMに入社し、環境配慮型の素材を用いた製品を扱う新EC「ZAIMA」の担当として日々奮闘している。
サステナビリティ分野においてリーディングカンパニーでありたい
最初に、御社及び「ZAIMA」について教えてください。
神山: TBMは「進みたい未来へ、橋を架ける」というミッションのもと、持続可能な社会の実現を推進するための事業を複数展開しています会社です。
石灰石を主原料とした新素材「LIMEX(ライメックス)」と、再生材料を50%以上含む素材「CirculeX(サーキュレックス)」、そしてそれらを元にした製品展開が主力事業となっています。
神山: 「サステナビリティ分野においてリーディングカンパニーでありたい」という確固たる目標があり、立ち上げたのがECストア「ZAIMA」です。
昨年 11 月にサービスを開始した「ZAIMA」では、これまで「LIMEX」を使用したオリジナルの製品や、植物由来素材のポリ乳酸を改良した繊維「PlaX Fiber(プラックス・ファイバー)」を使用したタオルなど、自社及びグループ会社の製品を販売してきました。
今年9月のサイトリニューアルを機に、自社及びグループ会 社の製品だけではなく、環境に配慮された素材を使用した他社の製品の取り扱い数を増やし、ギフト向けの製品やファッションやライフスタイルに寄り添った製品ラインアップを拡充していきます。
また、EcoCartが提供する配送時のカーボンオフセット機能を導入するなど、扱う商品だけではなく、機能としても環境に配慮した買い物の在り方を追求していきます。
ブランドの成長に伴い新たな課題が発生していた
在庫の一元管理、保管コストの高騰、ECサイト連携に課題が
AnyLogi導入前の物流に関する課題について教えてください。
神山: 昨年6月にとあるメディアで取り上げていただいたことがあるのですが、それをきっかけとして爆発的に受注数が増えたことがあり、そのタイミングでこれまでなんとか内製化していた物流業務の外注をはじめました。
その当時に使っていたサービスでもかなり助かっていたのですが、利用している中で3つの課題が出てくるようになりました。
1つめは「複数の販売チャネルでの在庫の一元管理」の問題です。 弊社商品は自社ECだけでなく、複数のプラットフォームやチャネルで販売しているため、個別で在庫を管理しなければならず、どうしても多くの工数がかかっていました。特に以前のサービスでは、当時「楽天」と連携ができなかったので、工数的にも費用的にもコストがかかっていました。
2つめは「商品が増えていく中での保管料高騰」の問題です。 ZAIMAでは様々な形状の商品を扱っていてSKUやその点数も常に増加しているため、保管料が商品個数あたりで課金されて徐々に大きな負担になってきており、改善をしたいポイントでした。
最後が「物流とECサイト運用側の連携」についてです。 日々のオペレーションを行う中で、以前のサービスで提供いただいていたシステムは倉庫側と連携は可能だったものの、「メール」と「電話」が中心で徐々に理想的な対応との「タイムラグ」が発生しはじめていました。 タイムラグの発生により、お客様にも迷惑をかけてしまうことになるので、連携を進め一元化することでより効率的に業務を進めたいと考えていました。
決め手は「EC連携による業務効率化」と「物流コストの削減」
ありがとうございます。それではAnyLogiを知っていただいたきっかけや決め手はなんだったのでしょうか?
神山: おそらくサービス提供を開始したばかりの時だったかと思いますが、元々AnyMindさんにはECサイトの構築・運用やマーケティングなどの分野を支援してもらっていたので、比較的早い段階にその存在は教えていただいていたかと思います。
これまでの物流管理のサービスも便利に使わせてもらっていましたが、商品数もさらに増えてAnyLogiの提案を受けた際に、先ほど挙げた3つのポイントを網羅できるという話を受け、魅力的だなと感じました。
元々、ECサイトの構築と運用は「AnyShop」を活用させてもらっており、AnyLogiと連携させることで販売から物流までの工程を一元管理することで業務効率化できるというのは大きなポイントでしたし、お見積りいただくと保管料も安くなるというお話しだったので導入を決めました。
フルフィルメントサービスによる業務の効率化
コミュニケーションがリアルタイムかつスムーズに
ありがとうございます。それでは導入時のサポートについてはどうでしたか?
神山: 物量が多かったこともあり、倉庫移管に関しては大変な作業でしたが、実際に移管してみると追加で商品を入れている費用変動はなかったため、結果として保管料は安くなったと思います。
また導入時だけでなく、日々の業務も含めてですが、電話とメールも使えますが、「Slack」でのやりとりが基本になったため、リアルタイムで会話ができ、連携の効率化ができました。 新商品についても写真をすぐに送って、イメージを見せられたり話ができるのはとても助かっていますね。
一つのチームとして柔軟かつ素早いオペレーション
それでは、オペレーション面以外についてはいかがでしょうか?
神山: 多種多様な商品を扱う為、「梱包資材の種類」の問題がありましたが、柔軟に対応してもらえるのは非常に助かっていますね。例えば「傘」など、特殊な形状の商品も扱っているのですがうまく工夫して対応していただいています。
それから物流だけでなく「カスタマーサポート」のサービスも契約している為、配送エラーやトラブルの解決をお任せできるのは非常に大きなポイントです。
例えば弊社では「名刺」などの商品も扱っていますが、その商品に関して、通常の工場ではなく印刷会社から配送を行っています。そのためシステム上では都度エラーが出てしまっており、これまでは何とか弊社スタッフが人力で対応していたりしました。 あとはお客様が入力された配送先の郵便番号・住所が間違っていた場合、自分たちの手作業で修正をしていました。
またカスタマーサポートのスタッフさんのおかげで、配送トラブルがあった際に、弊社を間に挟まずにAnyLogiのスタッフさんが直接課題を解決してくれるので、大きな工数削減につながっています。 ある意味、アウトソーシングの事業者というよりは一つのチームとして機能していると感じています。
AnyLogiは物流領域にとどまらない、フルフィルメントサービスとして、細かいところまで、すぐに対応してくれているので、非常に満足しています。
事業フェーズに合わせた積極的な提案にも好感
柔軟さやカスタマーサポートチームとの連携は強みの一つなのでそう言っていただけてありがたいです。
神山: そうですね、他にもAnyLogiのスタッフさんは色々と柔軟に相談に乗ってくれるので助かっています。
サービス導入時には予定していませんでしたが、AnyMindさんからのご提案で、タオルの梱包などについてもよりこだわった形に変えました。少しでもお客様への提供価値を大きくしたいと思っていたので、こういったご提案も非常にありがたいです。
それから柔軟さという観点で言うと、ECサイトに関する物流だけでなく、弊社営業チームなどがあるクライアントに向けて配送したいという場合の特殊なパターンにも対応していただいています。
通常は倉庫から出荷をする際に、1ケース100個〜という単位で箱で出すという形をとっているのですが、その中から「実際に使う20枚だけを出す」などして営業現場の小口案件での活用にも対応してもらっています。
ソフトウェアやシステムに依存した固まりきったサービスでないところがやりやすいですね。 新しい企画や配送手法など、これまでのメニューになかった新規の相談でも、すぐにできないと言わず「一度社内で確認します」と前向きに検討いただける柔軟性がある点は非常に高く評価させてもらっています。
即日出荷でお客様の満足度が向上したという声も
先ほど問題の一つとしてタイムラグとおっしゃっていましたが、発送対応についてはいかがでしょうか?
神山: 以前使っていたサービスでも実際満足はしていましたが、AnyLogiに変えてからはその日の9時までに発注をすれば、その日中に出荷発送ができるので、社内のメンバーからも「お客様にすぐに届けられた!」という喜びの声をもらったりもします。
AnyMindは一緒に挑戦・成長できるパートナー
今後御社として取り組んでいきたいことや、AnyMindに期待している取り組みはありますか?
神山: 今後、ZAIMA ではマーケットプレイスで取り扱う製品数やパートナーを増やし、「ギフト対応」を強化したいと考えています。 一方でギフトに関してそれぞれ個別対応してしまうと、どうしても料金が高くなってしまいます。 そこをどう効率化していくか、効果的にやっていくかという点に関してはご相談しながら一緒に取り組めると嬉しいです。
サスティナビリティは弊社の一つの大きなテーマでもあるため、AnyMindさんでも配送箱や緩衝材における環境配慮型資材の導入の検討をお願いしたいと思っています。
ZAIMAも環境配慮型のカーボンオフセットプログラムで寄付をしていますが、弊社とコラボしたオリジナル資材なども一緒に検討していけると良いなと思っています。
最後にAnyLogiの導入を検討している方に向けて一言あればお願いします。
神山: ShopifyやECモールでの販売拡大を目指すプロダクトを取り扱う企業にはふさわしいサービスだと思います。 またマーケティング展開に関してもプロフェッショナルだと思うので、一気通貫での支援を求めている企業であればAnyMindさんにお願いするのが最適だと考えています。
また、新しいことに挑戦するパートナーとなってくれるという点も大きな特徴だなと思っています。 弊社もサステナビリティ領域の世界的なトッププレイヤーを目指しており、AnyMindさんも成長企業として大きくなっているので、今後も志高く良きパートナーとして、高め合っていければと思っております。