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三栄 | Google Analytics × Google AdsでDMPより低コストでのオーディエンスデータ活用を実現

今年で創業70年を迎える、株式会社 三栄。同社を代表する「Motor Fan」を筆頭に時代を牽引する自動車専門誌を数多く発行してきました。近年では自動車専門誌だけでなくファッションやスポーツなど幅広いジャンルに進出。いつの時代にもその時々にあったライフスタイルの提案で、多くの読者から支持されています。今回は2022年4月にスタートさせた、自社ユーザーデータを活用した新たな取り組み、「三栄オーディエンスターゲティング」について鈴木様、清家様にお話を伺いました。

(トップ画左より 株式会社 三栄:清家 咲希氏、フォーエム:大崎 泰河)

課題

・DMPでオーディエンスターゲティングを行っているが、ランニングコストが負担になり、CPCもなかなか下がらない。
・Cookie規制によりDMPを用いた広告メニューの廃止を決定したが、それに代わるデータ広告プランがない。


施策

・Google AnalyticsとGoogle Adsを連携することで、 ユーザーの閲覧データを利用した広告配信を実現。
・複数セグメントを掛け合わせ、より精度の高いターゲティングを実現。


効果

・DMP時代に必要だった膨大なランニングコストが不要。
・CPCを300円⇨30円程度まで抑えることができた。
・1回目の配信結果を元に同一広告主から2回目の出稿を受注。

取材者プロフィール

鈴木 英樹氏
デジタル戦略局 デジタル広告室 室長

清家 咲希氏
マーケティング事業本部 広告ビジネス部

初めに、フォーエムとの出会いについてお聞かせください。

(鈴木様)
フォーエムとは6年以上前からのお付き合いとなります。
元々弊社が運営している自動車系情報サイトのサポートを依頼していたGoogle社のご担当者様が、フォーエムに移られたことからお付き合いが始まりました。
当時は日本に3社しかないサイト運営社向けGoogle認定パートナーという安心感がサービス導入のきっかけではありましたが、パブリッシャー側の利益を優先したサポートをしていただく中で信頼感が生まれました。

当初の課題であった広告マネタイズの支援という意味では、弊社との取り組みの中である程度解消できたのでしょうか?

(鈴木様)
以前はGoogle社と1対1でAd Exchangeのみを接続していましたが、フォーエムとの契約を通じて繋ぐことができる広告事業者が増加しました。それによってCPMも改善し、収益を最適化することができたと感じています。当初は広告マネタイズの支援から関係が始まりましたが、今ではAnyManagerの導入サイトが増え、収益化以外の案件も相談させていただいています。

2022年春からは新しい取り組みが始まったと伺っております。

(鈴木様)
2020年ごろに導入したDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)を利用した広告メニューに替わる、新しいデータ広告プランをスタートさせるにあたり、フォーエムに支援をしていただいています。それが「三栄オーディエンスターゲティング」です。 2021年度まで「三栄クルマDMP」を広告メニューとして営業していましたが、コスト面、CPC等のパフォーマンスに不満がありました。特にコスト面の負担は大きく、ランニングコストとして月に100万円近くかかっていました。また、Cookie規制によりDMPメニューの廃止が決まっていたので、次のデータ広告プランが欲しかったというのも背景です。

どういった内容の施策ですか?

(清家様)
記事内に設定されたメタタグ(ウェブサイトの情報を記録するタグ)が表示された数をGoogle Tag Managerでイベント設計します。発生したイベントから車種や興味関心データを収集し、Google Analytics上に保存、それをGoogle広告と連携することで広告配信時に自社のユーザーデータを利用したターゲティングを可能にする、というものです。

ローンチに向けて苦労したことがあれば教えてください。

(清家様)
ローンチに向けてはそこまで難しいところはありませんでした。元々DMPプランがあったので、その後継というくらいの感覚でした。むしろ運用が始まってからの方が難しいことが多かった印象です。

どんなことがあったのでしょうか?

(鈴木様)
当初は広告主に対して提示していたデータボリュームの概念が漠然としていました。ユニークユーザー数であればまだ分かりやすいですが、インプレッション数の提示ではどうしてもクライアントの惹きつけが弱くなります。また、自分たちでGoogle広告配信に注力している企業からはなかなか魅力を感じてもらえないこともあります。

具体的にうまくいった事例はありますか?

(清家様)
複数の自動車系情報サイトのデータを活用し、複数セグメントの掛け合わせでより精度の高いターゲティングを行えることが受注に繋がる最大の要因となりました。また1回目の配信結果を元に同一の広告主から2回目の出稿も受注することができました。結果的にCPCも10分の1程度に抑えることができ、DMP時代にかかっていたランニングコストも不要となったので、現時点では順調だと感じています。

最後に今後の展望をお聞かせください。

(鈴木様)
DMPとオーディエンスターゲティング両方を試したクライアントはいないため比較は難しいですが、後者のニーズは着実に高まっていると感じています。弊社の扱うメディアカテゴリは複数ありますが、ファッション関連では広告主側のデジタルシフトが進んでいます。一方で、自動車関連ではデジタル化はそこまで進んでいないのが現状です。メディア側がターゲティングを行っている事例はなかなかないので、「三栄オーディエンスターゲティング」をきっかけに一つのビジネスモデルとして確立していきたいと考えています。

フォーエムに今後期待するポイントを教えてください。

(鈴木様)
トレンドにいち早く対応する姿勢やそれに対応する知識・技術力があるのはもちろん、様々な施策の提案をいただき、実行することで実際に収益性が向上しているので、実績を出せるチームでもあると感じています。現在はデータボリュームに課題感を抱えているので、フォーエムには弊社媒体のオーディエンスデータを蓄積する方法を考えていく手助けをしていただきたいです。

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