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Case Study

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Influencer Marketing

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Visée | 持続的な話題性を生み出す戦略的SNS施策展開。データを活用したインフルエンサーマーケティングの裏側とは

美容・コスメ業界を代表するKOSE(コーセー)のポイントメイクブランド「Visée(ヴィセ)」のSNS活用について、担当の稲田氏にインタビュー

コーセーの中でもメイクアップブランドのヴィセを取り扱っているコスメタリー事業の売上高は、2021年と比較して6.2%増の522億円となっており、前年度より大きく成長しています。

当社はインフルエンサーマーケティングプラットフォームAnyTagを活用し、ヴィセの代表的な商品となったエッセンス リッププランパーをはじめ、認知拡大に向けて、複数のインフルエンサーマーケティング施策を実施。SNS上における数々のバズを生み出したほか、各施策のデータを蓄積し、PDCAサイクルを構築することで、中長期的なマーケティング展開に成功しています。今回は、AnyMind GroupのBeauty Hackチームが支援させていただいているヴィセにおける、SNSで大ブレイクした“バズり投稿”施策の裏側を、コンシューマーブランド事業部・事業推進室 宣伝企画課 稲田様に伺いました。

Visée(ヴィセ)について

ヴィセは、来年で誕生から30周年を迎えるポイントメイクブランドです。メイクやファッションの感度が高い方をターゲットに、トレンド要素を多く含んだ商品を手にとりやすい価格で展開しています。「時代を先取る」という点では、歴代のブランドミューズにその時代を代表する方々を起用しているのも特徴です。昨年からはメイク品使用者のジェンダーレス化を受けて、ブランドで初めて男女(TWICEのツウィさん、THE RAMPAGEの吉野北人さん)をWミューズとして起用しています。

取材者プロフィール

稲田 杏那

コンシューマーブランド事業部 事業推進室 宣伝企画課

2019年に株式会社コーセーに入社し、ポイントメイクブランド「ヴィセ」や企業専売ブランドの宣伝コミュニケーションプランニングを担当。2020年からは、インフルエンサーマーケティング領域のバイイングや媒体窓口も経験。2023年よりヴィセに加え、スキンケアブランド「ワンバイコーセー」のコミュニケーションプランニングを担当。

現在の業務内容について教えてください。

私の所属する部署は、主にドラッグストアや量販店で展開している低〜中価格帯のブランドを束ねています。その中に商品企画、販売企画、宣伝企画の機能があり、私は宣伝企画としてブランドの広告コミュニケーションプランニングを担当しています。私が長く担当しているポイントメイクブランドのヴィセでは新商品のプロモーションが多いので、基本的には商品認知・売上の獲得が宣伝展開の目的になります。新商品のターゲットやコンセプトがある程度固まった段階から、商品のどのポイントをどんな層に、どのメディアを使って届けるか設計していきます。コスト配分もプランニングの上で大事なポイントですので、各メディアの効率なども考えながら、設計をしています。

あえてターゲットを絞ったニッチな商品で勝負

ヴィセの商品において、インフルエンサーマーケティング施策を行い、SNS上でのバズを創り出すことに成功したかと思います。その狙いと要因を教えてください。

ニッチな商品で勝負すると舵をきったことです。

近年、気軽に韓国ブランドや中国ブランドを購入できるようになり、高級コスメからドラッグストアコスメまで、さまざまな商品があふれ、国内外コスメ市場での競争が激化していると感じます。

そのためヴィセは、さまざまな議論を重ね、これまでのリップをはじめとした色物商品展開だけでなく、あえてターゲットを絞ったニッチな商品で攻めていくという方針としました。

ニッチな商品の分野・領域でリーダーになりうる層へアプローチ

インフルエンサーの選定においても工夫されたと聞いています。どのように選ばれたんですか?

これまでは、美容・コスメ領域におけるインフルエンサーの中でも、フォロワー数が多い方々やエンゲージメント率が高い方々を中心にアプローチを行っていました。

しかし、バズを生み出すことに成功した「アイブロウエンハンサー」のケースでは、ローンチ当初より、施策で起用するインフルエンサーのエンゲージメント率の高さだけでなく、商品に関連する分野や領域でリーダーとなりうるかを重視してインフルエンサーを選定していました。

特に、ここ数年で定着したマスク着用の影響を考慮し、アイブロウサロンにおいて、施術のはじめに眉周りを整えるという点に着目しました。アイブロウサロンの利用者は、サロン店員やヘアメイクアーティストのSNSを見て、メイクを学んでいます。

そのため本施策におけるインフルエンサー選定は、一般的なモデルやタレントなどの人気のあるインフルエンサーを起用せず、アイブロウサロンで働くインフルエンサーやヘアメイクアーティストなど、専門家に近いインフルエンサーにアプローチしました。

その結果、ヴィセは専門家に近い視点を持ったインフルエンサーに商品を紹介いただくことで、商品の信頼性や効果の高さを訴求し、消費者の購買意欲を高めることに成功しました。




「エッセンス リッププランパー」においても、バズを狙ってSNS上での施策展開を行ったと聞いています。どのような狙いで施策を行ったんでしょうか?

本施策においては、バズを狙って、「価格」に着眼点をおいたインフルエンサーマーケティング施策を展開しており、今回の施策では、新発売・限定品訴求の投稿と商品まとめの投稿を行いました。

もともと、リッププランパー市場は小さく、競合が少ない市場です。加えてリッププランパーは、ケア商品としてリピーターが多い商品です。そのため、より消費者の手に取りやすい商品にするため「手にとりやすい価格」をプロモーションでは意識的に打ち出しました。

またヴィセの商品は、かねてより名だたるヘアメイクアーティストよりお墨付きをいただいています。ヴィセは、PRチームと協力し、ヘアメイクアーティストへのアプローチを行いました。緻密な分析と社内のチームを横断した密なコミュニケーションが、相乗効果を生み出し、SNS上でのバズを生み出すことにつながったのだと思います。

消費者の反応はいかがでしたか?

Twitterの場合:
短期間でオーガニック投稿が増えた印象です。特に「価格」にフォーカスした投稿が多く「1,000円台で買えるなんて、嬉しい!」といった内容の投稿が多く、狙い通りの反応でした。

Instagramの場合:
オーガニックの投稿が増えたのはTwitterより後でした。「バズってます」といった内容の投稿が多かったです。Twitterでバズったという事実を引用した投稿が多く見受けられました。

直近のバズの傾向としては、TwitterのバズりからInstagramへ移行し紹介するという流れがあるかなと感じています。

数々のバズり施策を生み出しているKOSE様ですが、インフルエンサーとの関係構築も非常に重要視されていると思います。インフルエンサーマーケティングを実施するうえで大切にしていることを教えてください。

ブランドの世界観とインフルエンサーの世界観をすり合わせていくことを大切にしています。

ヴィセは、メイクが好きな方に向けたブランドです。日頃から価格帯にかかわらず、肌にあったコスメを組み合わせている方々へ向けた商品を展開しています。そのため、コスメに対する思いやファッションに対する思いが強いインフルエンサーにアプローチしています。

投稿をお願いする際、細かく訴求ポイントをお伝えするという手段もありますが、インフルエンサーの皆さんの生の声も入れていただきたいと思っています。多種多様なSNSを使いこなしているインフルエンサーが作り出すクリエイティブは、より消費者目線の投稿になるため、消費者の心に残る良いクリエイティブだと思っています。

そのためヴィセは、インフルエンサーが投稿しやすいような指示書の作成を心がけています。指示書には、インフルエンサーが投稿しやすいように、商品の訴求ポイントをいくつも記載して、実際に彼ら/彼女らが気に入ってくれたポイントを織り込めるようなベースを作っています。インフルエンサーの個性や良さを生かすためにも、ブランドの世界観とインフルエンサーの世界観をすり合わせていくことが大切だと思います。

ワンチームでPDCAサイクルを回し続け、継続的に成果を創出

これまで4年ほど当社と一緒に取り組みを進めていただいていると思いますが、他社と比較した時の強みや特徴をいかがお考えでしょうか?

短期的に単発施策でなく、長期的に施策ごとの結果を分析し、改善を繰り返しているので、データが蓄積されていくことがAnyMindと取り組みを行うメリットだと考えています。一緒にチーム自体を作ってくださっているため、安心して事業を推進することができており、質の高いPDCAサイクルをスピーディーに回せていると感じますね。その結果、ヴィセのインフルエンサーマーケティングは継続的に成果を出し続けています。

ブランドと支援会社という立ち位置ではなく、ワンチームとして活動することにより、施策の幅が広がりました。今後もよりヴィセの魅力をたくさんの方に伝えていくべき、積極的な取り組みを続けていきたいと思います。

インフルエンサーマーケティングプラットフォーム「AnyTag」。キャスティングから、ハッシュタグ分析、競合分析も可能※ダッシュボード画像はダミーの数値になります。

■Beauty Hackとは

AnyMind GroupのBeauty Hackは、”ユーザーに「なんか気になる!」を生み出す”をコンセプトとして設立された、コスメ・美容領域に特化したマーケティングチームです。当チームは、1,000社超のブランド企業に対する、6,700件を超えるキャンペーン支援実績を活用して、ニーズに合わせた戦略立案から実装、レポートまでを一気通貫で支援。各ブランドのニーズに合わせた、定量的かつ定性的に最適なマーケティング展開を実現します。

■インフルエンサーマーケティングプラットフォーム「AnyTag」とは

AnyTagはインサイト分析を元にしたインフルエンサー選定・キャスティング、キャンペーン実施時のインサイト分析・投稿のリアルタイムレポートなどのサービスを提供しているほか、クライアントのSNSアカウントと連携することで、企業向けSNS運用管理ツールとしてもご利用いただけるインフルエンサーマーケティングプラットフォームです。また、これらの機能が1つのプラットフォーム上で管理できるため、蓄積したデータをシームレスに活用していくことが可能です。AnyTagは2022年12月末時点で世界45以上の国・地域から54万人以上のインフルエンサーへのアクセスが可能となっています。
URL:https://anytag.jp/

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