ウェブメディア運営企業及びアプリ開発者向けにメディアパートナー事業を展開する株式会社フォーエム(以下「当社」)は、「デマンド×サプライ シナジーサミット2024」を12月18日にAnyMindの東京オフィスにて開催しました。
◼︎開催背景
近年、デジタル広告業界はプログラマティック取引により便利になった一方、デマンドサイドとサプライサイドの間の距離が広がり、さまざまな課題が生じています。
デマンドサイドでは、不正クリックを含む無効トラフィック(IVT)の温床となるMFAサイトが蔓延していることで、出稿先となる媒体の透明性が課題となり、サプライサイドではオープンオークションの収益性に左右されないための予約型広告の獲得に向けた対策が求められています。
こうしたギャップを埋め、業界全体の発展を促進するため、双方が直接コミュニケーションをとり相互理解を深める場として本イベントを開催しました。当日は、デジタル広告のエコシステムにおける主要なプレイヤーが一堂に会し、3つのトークセッションを実施しました。それぞれの視点や課題を共有し、より良い業界を築くための解決策を模索する貴重な機会となりました。
[登壇者]
デマンドセッション:株式会社電通デジタル 小野寺信行氏
サプライサイドセッション:株式会社文藝春秋 田畑亮氏、株式会社イード 山本 ちひろ氏
総括セッション:アタラ株式会社 杉原剛氏、株式会社フォーエム 綿本和真
◼︎デマンドサイドセッション
「大手広告代理店が考える広告プランニングにおける目線とパブリッシャーへ求めたいこととは」と題して、国内最大規模の総合デジタルファームとしてさまざまな企業を支援する電通デジタルの小野寺氏にご登壇いただきました。
セッションでは、広告主からの案件に対する全体プランニングや、各施策の展開、メディア選定の際に重視する観点について詳しくご紹介がありました。その上で、「広告主に選ばれるメディアとは」という観点からもお話しいただきました。

(株式会社電通デジタルのDentsu Digital Global Center / Manager、小野寺信行氏)
◼︎サプライサイドセッション
「純広告やPMPの獲得に向けてパブリッシャーができること」と題して、月間PV平均4億の「文春オンライン」などを運営する株式会社文藝春秋の田畑氏、21ジャンルで81のメディア・サービスを運営する株式会社イードの山本氏にご登壇いただきました。
広告主に選ばれるメディアであり続けるための工夫、純広告の獲得に向けた能動的なアクションについて、各社の観点から具体的な施策とその実績も踏まえてご紹介いただきました。

(株式会社文藝春秋のデジタル戦略事業局デジタル広告部長、田畑亮氏)

(株式会社イードのメディア事業本部オートモーティブ事業部 部長、山本ちひろ氏)
◼︎総括セッション
「デマンドサイドとサプライサイドの溝を埋めることで得られるメリットと必要な取り組みとは」と題して、当社アドバイザーを務めるアタラ株式会社の杉原氏と当社代表の綿本が登壇しました。
デジタル広告の黎明期からウェブ広告業界で豊富な経験を持つ杉原氏と、グローバルにて1,700以上のパブリッシャー支援を行うAnyMind/フォーエムで最前線を走る綿本が、現在のオープンインターネットにおける大きな溝について言及しました。
セッションでは、サードパーティクッキー削減、MFA(Made-for-Advertising)サイト、アドフラウド*1、詐欺広告などインターネット広告史上、もっともチャレンジングな時であるという前提のもと、業界が一丸となってどのように解決へと導くことができるのか?についての議論をしました。また、デマンドとサプライの距離を縮め、双方に理解を深めることの重要性に加え、ボリュームとクオリティを担保するための集約・キュレーションがグローバルなトレンドになっている点についても言及しました。日本市場においてこれをどのように実現していくべきか、多角的な視点から考察する機会となりました。
*¹デジタル広告における不正な手法で、広告主や広告代理店の予算や効果を不正に搾取する行為の総称

(アタラ株式会社創業者 兼 代表取締役CEOの、杉原剛氏)

(株式会社フォーエム代表取締役 兼 AnyMind Japan株式会社 執行役員の、綿本和真)
開催後には懇親会も実施し、リラックスした雰囲気の中、交流を深める時間となりました。業界内のつながりがさらに広がり、あちこちで話が弾んでいる様子が印象的でした。
今後もフォーエムは、パブリッシャーと広告主や代理店との架け橋となり、広告主、メディア、ユーザーが三方良しのエコシステムを構築することをビジョンとし、本イベントを通じて、その実現に向けた支援をさらに強化していく決意を新たにする機会となりました。
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