株主・投資家のみなさまへ
株主・投資家のみなさまへ
当社は、2016年4月にシンガポールにて創業して以来、EC・マーケティング・生産管理・物流などの領域で、独自のプラットフォームを開発・提供しています。現在、アジアを中心に15ヵ国・地域に拠点を構えており、各国で築いたローカルネットワークを生かしてクロスボーダーな連携・提案が可能です。さらに、グローバルに統一されたプロダクトを各領域で展開しており、これらが当社の独自性かつ優位性であると認識しています。
2023年度通期の売上収益は前年比35%増の334億円、売上総利益は同37%増、さらに海外売上比率は54%と堅調な成長を継続しています。連結営業利益は7.4億円、営業利益率は同2.2%と大幅に改善しており、 2016年の創業以来、7期連続の増収と安定した収益性を実現しています。
Make every business borderless.
あらゆるビジネスをデジタル化する
昨今のインターネット・テクノロジーの進化によって、誰もが世界を相手にビジネスに挑戦できる時代が到来しました。しかし今でも、情報の非対称性や不透明な商習慣、地理的な制限など、ビジネスにおけるさまざまなボーダー(障害)が存在します。当社が開発するプラットフォームによりこれらの課題を解決し、誰もがビジネスをより簡単に、そしてグローバルに展開できる世界を実現します。
To be a leading technology company in Asia
アジアを代表するテクノロジーカンパニーを目指す
当社は、アジアの40億人を超える市場をターゲットに事業を展開しています。中長期での成長が期待できるアジア市場に注力することで継続的な事業成長を実現し、コマース領域において「アジアを代表するテクノロジーカンパニー」を目指しています。
各領域のクライアントの事業成長にかかわる業務を一気通貫で支援でき、アジア全域における各種ネットワークとデータを有しています。さらに、プロダクトとビジネスモデルをグローバルで統一することで、他拠点展開のスケールメリットを発揮できる体制を整えています。
当社は創業以来、各国において強いローカルチームを組成することを最優先としており、2023年12月時点で全従業員の75%が日本以外の拠点に所属しています。マネジメントチームや採用基盤も、各市場に精通した現地人材を中心に構成しています。
グローバルな事業展開と組織構成
当社は、各国に適したローカルチームの強化を徹底しています。言語や文化が多様なアジア圏では、ローカルチームが構築する各国のパートナーやクライアントとのネットワークが非常に重要であると考えているためです。こうした各国での知見やネットワークをグローバルにつなげるクロスボーダーで価値提供を提案できることは、当社の強みの一つです。2023年12月現在、海外売上比率と従業員比率は50%を超えており、多国籍な収益構造と組織構成というユニークなポジションを築いています。
相乗効果が生まれやすい事業構造
当社の「ブランドコマース事業」と「パートナーグロース事業」は、独立した2軸の事業に見えますが、相乗効果が生まれやすい事業構造を形成しています。ブランド企業、クリエイター、パブリッシャーそれぞれのネットワークをかけ合わせることで、アップセルやサービス訴求力の拡大につながっています。
ブランドコマース事業
ブランド企業及びインフルエンサー・クリエイターなどの個人向けに、EC領域を中心としたブランドの設計・企画から、生産管理、ECサイトの構築・運用、マーケティング、物流管理をワンストップで支援するプラットフォームを開発・提供しています。
・ブランド企業
マーケティングから生産、販売までを一気通貫で支援可能
各国のクリエイター、Webメディア/モバイルアプリのネットワークを活用することで各市場とニーズにマッチした高いクオリティのマーケティング支援が可能
・クリエイター
ブランド企業支援の知見・ノウハウを生かし、スポンサーシップ案件の獲得が可能
D2Cブランドの立ち上げやEC支援機能を有することにより、多面的な事業展開が可能
パートナーグロース事業
Webメディアやアプリを運営するパブリッシャーとクリエイター向けに、自社プラットフォームを活用した収益化及びブランド成長に向けた支援サービスを提供しています。
・Webメディア・モバイルアプリ(パブリッシャー)・クリエイター
マーケティング支援の知見・ノウハウを生かし、広告主からの追加広告収益を獲得可能。アプリインストール獲得といったの成長施策も提案可能
YouTubeなどのコンテンツ展開を通じてユーザー層の拡大と追加収益獲得を支援可能
クライアントの事業成長を促す「BPaaSモデル」の推進
BPaaS(Business Process as a Service)とは、ソフトウェアとオペレーション支援機能を組み合わせて提供するビジネスモデルです。これからも市場拡大が見込まれる東南アジア地域とEC領域については、業務プロセスの効率化・省人化を実現するBPaaSの需要が高まると考えています。データに裏打ちされた戦略的なアプローチや最新技術を組み込んだプラットフォームの提供を通じて、事業成長の実現をサポートします。
M&Aの活用により、事業拡大を加速
当社はこれまでに日本・インド・タイ・香港・インドネシアにおいて、8社の企業買収を行っています。M&Aを実行する際の基準として、下記のような観点を重視しています。
・事業を中長期で牽引できる経営陣の存在とカルチャーフィット
・既存事業とのシナジー
・当社側の対象事業への理解度・解像度
2023年に子会社化したインドネシアのPT Digital Distribusi Indonesia(DDI社)においても、越境EC顧客の獲得、事業・売上拡大のためのソリューションの強化とプロダクト活用など、すでにシナジーが生まれています。今後も中長期的な成長を実現するために、M&Aを活用し、事業拡大スピードを加速させていきます。
最後に
当社は今後もアジアを中心としたグローバルでの中長期的な高成長を目指し、企業価値向上に努めます。
株主・投資家の皆さまにおかれましては、引き続きご支援・ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。
AnyMind Group
CEO and co-founder
Kosuke Sogo